最初は相思相愛でしたけど、彼氏のわがままに疲れてきて、面倒くさいと思うようになっていたと答えました。
そして付き合うなら分別がある、年上の人がいいなと思うようになってきて、そこに俺がいたそうです。
俺はちょっと由真ちゃんに意地悪したくなりました。
『エッチなわがままも言われたんじゃない?』
エアコンがきいてる店内なのに、由真ちゃんは耳まで真っ赤にしてました。
『どんなわがまま言われた?』
耳は赤く、グレーのポロシャツの脇の染みはさらに増していました。
『…うちの近所の児童公園のトイレ…口でとか』
『あとは?』
『T池公園の遊歩道外れたとこでとか…そのくらい』
やってんな~ちょっと真面目なイメージが崩れてきました。
『断れなかったんだ』
『そのときはまだ好きだったから』
『エッチだね』
『そ、そんな…』
消え入りそうな声で言ってました。
段々可哀想になり、エッチな質問は打ち切りました。
エッチで真面目で可愛くてムチムチボディの由真ちゃんを俺は気に入りました。
『変なこと聞いてごめんね?どんな人か知りたくて。じゃないと付き合うとか出来ないから』
『…はい…』
『こんな質問した僕、嫌いになった?』
『いえ、私のこと知ってもらいたいし、隆一さんを知りたいので構いません』
『でも、トイレや外って僕も経験ないや』
俺は過去の女性経験を話しました。
初めて付き合ったのは高校のとき、同じ委員会だった一つ上の先輩、先輩卒業で別れ、専門学校で二人目、社会人で三人目の彼女、その人にこの前ふられましたと、あとちょっとエピソードを加え話しました。
へ~とかふ~んとか聞き入ってくれました。
少し質問もされました。
俺も素直に答えました。
三時間も話し込んだでしょうか、そろそろ帰らなきゃと由真ちゃんが言ったので、駅に向かって歩きました。
するとたまたま偶然、会社の同僚とかち合いました。
『その子誰?』
当然そうなりました。
『新、俺の彼女』
うそ~みたいな驚いた表情の由真ちゃんでした。
『おいおい、この子、ビックリしてるぞ、違うんだろ?真面目に答えろよ』
『違くないもんね?』
と由真ちゃんを促しました。
『たった今彼女にしてもらいました』
笑って答えてくれました。
『はぁ?なんだお前ら、よくわかんね』
そう言って立ち去った同僚でした。
『チビだし太目だし、すいません、有難うございます』
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