「…けん…何も考えないで…今夜はアタシを愛してよ…(泣)」
『…アヤ…。』
「ね?…今夜でアタシのけんじゃ…無くなっちゃうんだからさ…。」
自分が偽善者面して罪悪感を感じれば感じる程、アヤを傷付けて居ることに、おバカな私はこの時やっと気付きました。
私は上に乗るアヤを抱き寄せ、アヤを強く抱き締めました。アヤもそれに応えてきます。
『アヤ…俺はバカだな…このまま不完全燃焼したら…お前何するか解んないのにな…。』
「そうだよ…アタシがキレたら…怖いよ(微笑)」
『アヤ…足腰立たなくしてやるよ。』
「受けて立つよ(笑)」
私はそのまま横に転がって上下を反転させ、アヤに唇を重ねながら腰を動かし始めました。いきなり最速で…。
「はぅ!あっ!あぅっ!」
私を強く抱き締めるアヤの喘ぎが部屋に響きますが、私は駆け引き無しでアヤを突き上げます。
「あぐっ!はぁ!けん…もっと!」
アヤは足まで絡めて来て、私に抱き付きながら絶叫にも近い声で私を求めて来ます。
程無くして射精感が込み上げてきました。私はアヤを、よりいっそう強く抱き締めました。
『アヤ…いくよ!』
「うん…来て…来て!」
私はアヤに腰を叩きつけ、アヤへの思いを吐き出すように、アヤの一番深いところに精液を流し込みました。アヤもその瞬間に絶頂を迎えた様なのですが、私を抱き締める腕からは力を抜かず、そのまま私を抱き締め続けていました。
少し余韻に浸った後、アヤと唇を重ねながら2回戦に突入して行くのでした…。
4ヶ月前のデジャブの様に、私とアヤは早朝のあの駅の下りホームに立って居ました。あの日と違うのは、平日で有ることと、二人の間に流れる空気でした。
「…。」
『…。』
互いに無言で俯き、手は握って居るものの、ぎこちない空気でした。
「…けん…兄…。」
『?』
「…ねぇ…けん兄…アタシ……ううん…何でもない…。」
『ん?』
「何でもないって…。」
この時、アヤが何を言わんとしたのか、私は未だに答えにたどり着いて居ません。未練を語ろうとしたのか、決意を語ろうとしたのかさえも。
午前中にアヤを家まで送り、私はその日のバイトへ直行するのでした。
『〇さん…お話が…。』
「お?なんだけん?」
私がバイトに入って暫くすると、〇さんが現れました。
私は殴り飛ばされるの覚悟で事の成り行きを説明し、〇さんに頭を下げました。すると…
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