再び職員会議は再開します。
廊下のバケツは誰かに片付けられても同僚教師の間には、犯人が麻由美との
疑念が強く残っているようです。
会議は三学期のカリキュラムについて、各担当教科の発表が行われます。
当然日本史は麻由美の担当です。
国語、英語、数学と順番に進行し、麻由美の順番が回ってきます。
「三学期の授業では、大学受験に日本史を選択した生徒に対しては…ひぃぃ!」
自分の発表だけはしっかりしないと…という麻由美の思いとは裏腹に、
再び岡田先生が糸を引っ張ります。
(あぁん…いや…)
先ほどと違い今度は立ち上がり、全員が麻由美の発表に注目しています。
岡田先生は容赦なく強く糸を引くのです。
「昨年の傾向からすると…あぁ!…」
どうにか言葉を繋ぎますが、悩ましい嬌声がところどころに挿入されます。
森川先生…感じてんじゃ…
ヤレヤレ、クソしたと思ったら今度はイッちゃうってか?
「あうっあうっ…ですから…ひいい…ああん…にふぉんし担当としてはぁ…
以上のカリキュラムで…ふぅぅ…授業を進めて行くつもりです…」
頭の中はドロドロになりながらも何とか発表を終えましたが、そこには
他の教師たちの馬鹿にしきった目つきと、同性からの軽蔑しかありません。
それでは最後の議題です。今度の土曜日のオープンキャンパスの担当業務ごとの
分科会を行います。
校長先生の呼びかけに担当者同士に分かれて話し合いが始まります。
麻由美は3階案内係として、岡田先生とペアを組まされました。
麻由美はもう岡田先生に糸を握られている上は岡田先生から離れられません。
「あう、あう…いい…あぁぁ…」
ここぞとばかりに岡田先生は糸を引きます。
他の先生方には岡田先生が手にした糸は見えず、傍目には麻由美が一人で
嬌声を上げているように見えます。
どうしちゃったんだろうねぇ…森川先生は…とでも言うように岡田先生は
麻由美の傍らで首を傾げてみせるのです。
(逝きたい…逝きたい…)
「ククク…森川先生があんなことするなんてねぇ…
さっきは否定してましたけど、廊下のバケツ、森川先生のですよね・・・
まあ、私みたいな中年男は相手にしたくないでしょうけど…
どうでしょう…オープンキャンパスの日は、浣腸して入学希望者や保護者を
案内してみては…」
岡田先生が耳元で囁きます。
麻由美は痺れる心でその提案に頷いてしまうのです。
快感と引き換えに、生徒たちに続き、卑劣な中年男に屈服した瞬間でした。
(フフフ、麻由美、もうすぐ教員室でも調教してやるからな…)
悪魔の囁きはもう麻由美の耳には入りませんでした。
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