…妙に長くなってすいません…
「あんた達もう眠い?」
尚美先輩が聞いて来たが、さっきまで騒いでいたので当然眠い訳も無い。
「いえ、まだ眠く無いですけど…部屋に戻って先輩達を起こさない様に静かにしてます」
「いいよ、暫くこっちにいたら?…別に良いよね?」
自分と田中にそう言うと振り返って佐藤先輩達に聞いていた。
「良いよ、トランプでもしようか?」
佐藤先輩の発言でトランプとなった。
「さっきの話しで寝れないし…この部屋に仏壇あるんだもん…」
佐藤先輩は仏壇を背にしながらトランプを切った。
成る程、見れば立派な古く大きな仏壇が扉は閉まっているが存在感を放っていた。
暫く遊んでいたが時間は既に午前2時過ぎ、静かにしてはいたが騒音を立てて家人に迷惑を掛けてはいけないとお開ききして寝る事にした。
部屋に戻り、先輩二人に適当にタオルケットを掛けて自分達二人も寝た。
…しかし眠れない。
今何時かな?と腕時計で確認すると3時前。
既に田中も寝息を立てており、トイレに行きたくなったが…静か過ぎてちょっと怖い…。
我慢してもしょうがないので小さく「トイレトイレ…」と怖いので独り言を呟きながら暗い廊下に出た。
すると突然隣の部屋の障子扉が…スーッと音を立てて開いた。
「…あっ!先輩」とはならずに目茶苦茶驚いた。
「…う゛!?」という感じだ。
「…たけ?たけだよね?…トイレ?」
佐藤先輩がそこに立っていた。
「あ…佐藤先輩ですか~」
ホッとしてると自分もトイレに連れて行けと言う。
「あんた達の話しのせいで寝れない!」との事だが残り二人も寝てしまって困っていたらしい。
先輩が用を足してる間は扉の前で耳を塞いで待たされた。
用は足したがまだ眠れない。
しかも先輩は再び仏間に戻るのが怖いと…。
かと言ってこちらの部屋にも呼べないし…向こうにも行けない。
しょうがないので二人して適当に眠くなるかもと散歩に出掛けた。
近くに休憩小屋付きのバス停を見つけて二人で椅子に座った。
先輩は怖いのかすぐそばに座った。
「ゴメンね…付き合わせて(笑)」
謝ってるが顔は謝ってない先輩が言った。
「…いえ」
と言ったが先輩と二人きりで嬉しかった。
暫く沈黙してると先輩がこちらを見てるのが横目で見えた。
自分はその視線の先に何かあるのかと同じ方向を向いてみた。
…壁しか無い。
先輩を振り返ると視線が合ってしまった。
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