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斎藤さんはこのビデオ動画を、知り合いの実業団チームの監督に送っていたのです。
その日、斎藤さんは30分遅刻してコートに走ってきました。
「真由美、朗報だ。強豪実業団のウドカーヨが真由美を欲しいと言ってきた。契約金は多くはないが◆万ほどは出せるという。今、電話があった」
「え…?、私が、ですか?…」
高校時代は結局大きな大会には出れずじまいの私が、名門ウドカーヨに?
猫につままれた感じでした。
「ああ、あそこの監督は俺の大学のパイセンで、見る目のある人だ。動画を送ったら、こんな輝く原石が国内に眠っていたのか、と真由美の伸びしろに驚いてた」
私は逡巡しました。
「行くんだ真由美。そこで実力を上げて全日本を目指せ。真由美の夢、だったよな」
「は、はい…斎藤さん。で、でも、ひとつだけ条件を言わせてください…」
「何だ?条件とは?…」
私は思い切って言いました。
「斎藤さん、お願いです。最後にもう一度、斎藤さんと****がしたいです!」
斎藤さんは頷いてくれました。
「よし分かった、俺と真由美の最後の****だ。思いっきり行くぞ」
「はい!」
もう怪我の心配もありません。斎藤さんとの最後の****。私はあられもないくらいはっちゃけました。
斎藤さんも私に応えてくれました。
もつれあう二人の身体。
「うおおおおおおおっ!」
「くわああああああっ!」
二人の嬌声が静かな体育館にいつまでもコダマしました。
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