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そして3年生の晩秋。
怪我の癒えた私は、進学組が部活を引退した後に、改めてバレー部に復部してユニホームに袖を通しました。
懐かしいユニホーム。
「真由美、ここまで俺との****、よく頑張ったな。真由美の将来のバレー人生のために、今日からボールを使った練習を再開する」
斎藤さんは鬼コーチの形相で私を睨みつけますが、私は嬉しかった。
コートに立てる日が来たことが。
「はい、斎藤さん。よろしくお願いします」
「1,2年生の練習終了後、1時間のレシーブ特訓だ。いいな!」
「はい!」
斎藤さんはビデオをセットして、練習風景を撮るというのです。
かなり恥ずかしかったですが文句は言えません。
激しい特訓が始まりました。
でも、斎藤さんとの****を経験してきた私には、むしろ楽しく特訓に打ち込めました。
かつてよりはるかに身体が軽く動き、反応が速くなったのを実感しました。
ボールコントロールもそれに引きずられて正確さを増しています。
不思議な感覚でした。
そして、この特訓ビデオの効果はさっそく現れたのです。
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