「…たかちゃんシャワー浴びない?」
たかちゃんは、臭いに敏感な人で、コーヒー後のキスを嫌うのもそっからきてる。
「そうだな…ついでに風呂も入るか」
たかちゃんは立ち上がるとバスルームに入って行った。
私は、ソファーに座りテーブルの上にあったパンフを開いた。
「ねぇ、なんかパフェとか貰えるみたい」
「やっぱりデサート食うのか」
たかちゃんは、部屋に戻ると笑いながら横に座った。
「さっきは緊張してて」
「ふーん」
興味がなさそうにパフェの写真を眺めてる。
「2個貰えるよ」
「どっちもゆうなの好きなやつでいいよ」
「そんなに食べれないよ~」
そう言いながら、私はいそいそとパフェを注文した。
たかちゃんが煙草に火をつけた。煙りが目に染みるのか、しかめっ面で他のページを読んでる。
横に座りニヤニヤとたかちゃんを眺める。
「なに?」
「いや…相変わらずイケメンですね」
「は?なにが」
「またまた謙遜しちゃって」
「そんな事ないよ」
「転勤先でモテてるでしょ?」
「ないな~あ、一人いたわ」
「何々?」
「食事に誘われたけど断った」
「なんで、勿体ない」
「仕事関係は嫌なんよ」
「固くなだな~」
たかちゃんは煙草を揉み消した。
「何?俺に彼女作って欲しいの?」
「…どうかな」
探るような目で私を見つめた。
「まぁ…いっか」
「なんだよそれ」
本心を見透かされるのが怖くて、わざと明るくおどけた。
「ゆうな、胸でかくなってない?」
「なってないってば」
体を抱き寄せられて少し苦いキスをした。
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