数日後、T君に電話でそれとなく聞いてみた。
「W君とSちゃんて付き合ってるのかな?」
「…聞いてないけど?」
「そっか」
「なんで?」
「いや~仲いいなって思って」
「そう?」
それ以上は追及しないでおいた。
Sからメール。
T君家に遊びに行かない?
女二人でT君の家に遊びに行った。
T君は、私に話しかける回数が多くてSは見るからに機嫌が悪くなっていた。
T君がコンビニに行った隙にSが文句を言ってきた。
「ゆうなとT君付き合ってるの?」
「別に、SこそW君とどうなってんの?」
「どうって?」
「色々」
「別に…友達」
「ふーん、T君の事は?」
「ちょっと好きだけど、ゆうなが…」
「私が?」
そこまで言うとSは顔をしかめたのでズバッと言った。
「T君とW君同郷で仲いいし、色々聞いてるかもよ」
Sが黙ったので私も黙った。
何も知らないT君が呑気に帰ってきたが、部屋の雰囲気が重いのに気がついたかお通夜みたいになってしまった。
「私帰るわ」
「え?なんで?」
T君が引き留める。
「T君もゆうなと二人になりたいみたいだし」
「……」
T君は否定しなかった。
「じゃあ…」
後味は悪かったが、一応玄関まで見送った。
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