俺はすかさずソイツの腕を捻って背後に廻り、足を払い砂浜に這い蹲らせて、腕を決めながら背中に乗った。思わぬ早技にソイツの彼女とみぃ達は唖然として見ていた。「見た目で判断した様だけど、相手が悪かったな」「痛ぇよ!どけ!」ともがく「もがくなよ!簡単に関節を外せるんだぞ」と脅すと大人しくなった。「オイ!二度と粋がってケンカなんか売るんじゃねぇぞ!?わかったな」「わかったからどいてくれ」と言った。俺は立ち上がって何事もなかった様に「行こうか」と言って歩き出した。みぃはソイツに何か言ったみたいだった。「みぃ行くよ」と声を掛けると「待ってぇ」と言って走ってきた。「何言ったん?」「サヨナラって」「しかし晃、あれ凄ぇ早技だったなぁ…あっという間に倒れてたもんな」「只の護身術だよ」「〇〇君どこで覚えたの?」「サークルでだよ」「マジで!?只、歴史を研究してるだけじゃないんだ」「そうだよ…昔、戦国武将は武器が無くなった時の為に、体術も学んでたんだよ…それが柔術になって明治以降柔道になったんだから」
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