真っ赤なカローラⅡの後ろに乗せてもらう。
しばらく走り陽子の家に着く。
母親が車庫入れが苦手って事で誘導してあげた。
屋根付き車庫に何故か濡れた足後が奥の方へ。
気にせずに、オーライオーライと誘導。
買い物の荷物を持ち母親と陽子の後ろを歩いて玄関からお邪魔する。
○○くん、待ってね。陽子、バスタオル持ってきて。
はぁ~い。
頭が濡れていたのでタオルを用意してくれる。
○○君洗面所にドライヤーあるから乾かした方がいいから。と案内された。
髪の毛を乾かしてリビングへ行くと、陽子と母親が裏手の屋根のある物干し場にいた。
陽。もぉ~最悪やぁ。
母。誰ぇ、下着泥棒するん。
俺。えっどうしたんですか?
母。陽子らの下着と体操服とかが盗まれて…。
その時に確信した。あの足跡…。
暗い雰囲気の中で陽子と母親と三人でリビングでジュースを飲んていたのだが…。
あっ、あのぉ…。
時計は午後6時を回っていた。
あっ、○○くん送って行くね。
あっすいません。
陽子の母親の運転で自宅まで送って貰った。
その日の夜。
またしてもKからの電話。
内容は、陽子の家で車から降りるのを見た。陽子の家に入って行くのを見た。 と言う事だった。
しかし、陽子の家に入って行くのを見た。と言うなればKは陽子の家の敷地内にいた。と言う事。陽子の家の周りは背の高い生け垣があり玄関前や車庫は外部(道)からは見えないからだ。
俺は、そう言えば
陽子の家の近所で泥棒が出た。って大騒ぎしてたぞ。
Kは。あっそうなん。
と、少し焦った風の返事だった。
するとKは、
お前、陽子とあんまり仲良くし過ぎるなよ。先輩がお前の事を呼び出しするとかって言うてたわ。
で、先輩って誰やな。
誰でもええやろ。
ま、気ぃ付けた方がええで。
ガチャン、と切れた。
翌日、陽子から電話があった。
かっちゃん送って帰ってきたら家の近くにKがいた。って。今朝な、お姉ちゃんがバイクで出掛ける時にな、座る所をナイフで切ってあったんよ。陽子の自転車も座る所切られてパンクさせられてやぁ…。
多分Kの仕業やろなぁ。
と、思いながら陽子の話を聞いていた。
久々に会社の倉庫に行くと、社員の岡山さんがいて、
おぃ、ええ物やろか。
何くれるん?
これ。防犯カメラが5台。
ええのんか。
処分するしお前にやるわ。
俺は岡山さんに頼んで車庫に2台と裏口に付けて貰った。
続く
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