月明かりの中、まるで泥棒の気分である。
北国秋田の寒さは半端じゃない、服だけで出た事を後悔した。
「遅かったね~」
と笑顔で迎えてくれた。
時計を見ると1時半近く…
どうやら部屋から出口まで20分は掛かったらしい。
ガタガタ震える俺を見て上着を着て来なかったの!?と驚いていた。
「失敗した…」
居間に通されるとストーブの前に座り込んだ。
「はい、これ」
と用意されたコーヒーを飲みつつお互い大笑いだ。
「隣って言ってもそれは風邪ひくよ…」
田舎なので敷地も広い。
必然的に寒空をそこそこ歩くのだ。
暫く他愛のない話しをしていたが真澄ちゃんが近寄って来た。
誰に見られる心配も無いので長くキスをした。
「これ、私からのプレゼント…」
何かを持ってると思ったら俺の手に押し付けられた。
「何これ?」
何で乾燥剤?とマジで一瞬思った。
勿論正体はコンドームだった(笑)
その品物が何かを理解した瞬間に無言になってしまった。
「ちょっと~何か言ってよ~」
エ~とかア~とか言いながら言葉を探したが期待をしていたものの何も出ずただアハハ…と笑った。
「今まで我慢したんだから…ね?」
俺はウンウンと頷いた。
お互い風呂は済ませたがシャワーを浴びる事にした。
「バスタオルだけで出てきて私の部屋に居て良いから」
と言われた。
小さい頃に一緒に入った記憶があるお風呂だ。
玩具が無いだけで当時の記憶が蘇る。
腰にバスタオルを巻いて寒い廊下をいそいそ戻った。
「じゃ…次私ね」
そう言うとそそくさと部屋を出て行った。
真澄ちゃんの部屋に座るが落ち着かない!
テレビを点けてみる。
股間は既にバスタオルを持ち上げている。
暫くするとバスタオルを巻いて戻って来た。
ちょっと無言になったが真澄ちゃんがテレビを消した。
石鹸の香りが鼻を刺激した。
「初めてだよね?」
そう聞かれて「もちろん」なんて返事をした。
「じゃあ…今日は任せて…大丈夫だから」
「電気消すね」
そう言うと電気を消した。
ストーブの微かな明かりの中でキスをする。
バスタオルに手が掛かり脱がされた。
撫でる様に優しく刺激された。
「硬い…昔は小さかったのに」
なんて言葉でお互いちょっと笑ってしまった。
次第に唇が顎へ、顎から首、そしてその下へと移動した。
「くすぐったいけど気持ち良い…」
何か言わなければいけない気がして呟いた。
「…もっと気持ち良くなるよ」
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