後日談です…
さて、高校だが無事合格した。
「やった!やったじゃん!!」
真澄ちゃんが抱き着かんばかりに大騒ぎ。
母親は涙目。
「大丈夫とは思ってたけど…引っ越しとかゴメンね」
との事。
早速親父にも電話。
「うん…そうか、おめでとう…」
と携帯越しにいつもの感情を出さない声が聞こえた。
すると親父の周りに居た人達だろうか。
(部長おめでとうございます!)
とか騒いでいた。
「アハハ…」
と電話が切れる直前に親父の声がした。
多分受話器越しにニヤニヤしてるんだろう。
「問題無いって言ったじゃん」
そう強がってはみたが内心冷や汗だらけだった。
上手く行った…と思った時に限って失敗だったりするから(笑)
俺は帰り道、ずっとニヤニヤしていたらしい。
「あんた…口」
母親の指摘で何回か口を閉じた。
「そのうちヨダレ垂らすんじゃないの?」
真澄ちゃんも突っ込む。
その日の夜は家族+真澄ちゃんとお世話になった家庭教師とで食事へ出掛けた。
メデタイ=中華…流石田舎だ(笑)
「イヤ~昨日は寝れなかった…」
と良いながら先生はビールを空けていた。
ザルだ…と知ったのはこの時(笑)
親父も珍しく口数が多い。
「お父さん達のせいで大変な思いさせたからな…16になったらバイクでも何でも買ってやるぞ!それとも新しいパソコンか!?」
(マジ!?)
と思ったが口には出さなかった。
「皆聞いたよね!?バイクね!免許も出してくれんだよね?」
俺は必死に証人集めだ(笑)
「あ~良いぞ!俺は嘘は言わん!」
酔っての発言じゃね~よな?と心配だった。
先生とはそこで解散、非常にゴキゲンで帰って行った。
家庭教師は継続する事になった。
先生もあと一年なら余裕があるらしい。
家に戻ると真澄ちゃん一家もお祝いに来てくれて小さな宴会になった。
家にはお酒もあまり無かったので買い出しに行かされた。
「付き合うよ」
真澄ちゃんも付いて来た。
「酷くない?主役俺だよね?」
納得はしてるがとりあえず愚痴ってみた。
「アハハ!しんちゃんのパパ出来上がってたもんね…でも私と二人じゃん!嫌なの?」
顔を覗き込みながら聞いて来た。
北国の夜は寒い。
寒いと言うか肌に刺さる様に痛かった。
「今のうちに…」
袖を引かれて脇道へと引っ張られた。
「へっ?」
間抜けな発言をした後にやっと意味を理解した。
ちょっと長めのキスをした。
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