近くのコンビニまで5分位、山を崩した住宅地は雪が深い。
雪は音を吸収するので、自分達が乗る車の音以外は驚く程静かだ。
何かくだらない話しを行きでしたが覚えていない。
コンビニで俺はタバコと飲み物、一応朝食も買った。
サキは雑誌と飲み物とお菓子をカゴに入れていた。
レジでは、一応高校生のこずかいなんて少ないだろ?と無理矢理カゴを取って会計した。
「そんなつもりじゃなかったのに~!スイマセン…」
とやたら恐縮していた。
「またまた~(笑)上手いよね~」なんてふざけながらの帰り道、サキがあのねっ!と急に大声を上げた。
俺は道路の何かを見落としたかと思い、心臓が飛び出す位マジで驚いた。
「何!?何?人でも居た?」てな感じ。
「スイマセ~ン…驚かせて、何でも無いです」と笑いながら言っていた。
特に事故りそうって訳でも無かったのでホッとしてしまい、それ以上は聞かなかった。
家に戻っても加藤は相変わらず寝ていた。
むしろさっきより爆睡。
「お兄ちゃん寝てるから…あたしの部屋で少し話そうよ」
とサキから誘われた時は知ってるとは言え女の子の部屋だ。大丈夫だからと断ったが、良いから良いからと手を引かれて部屋に入った。
加藤とはやはり違う。
まず綺麗(笑)ゴミなんか無い。
って言うかゴミはごみ箱に入ってる(笑)
「ハッハ~一応女の子の部屋だねー、綺麗じゃん」なんて失礼な事を言ってしまった。
「お兄ちゃんと一緒にしないでよ~」なんて他愛も無い会話をしていた。
「お風呂入れば?」
風呂も入りたいし、加藤も寝たし帰ろうかな~なんて言ったらサキから言われた。
「今日はウチの親二人共いないから」
加藤から聞いて知ってはいたが、さすがに家族の風呂に入る図々しさは無かったので断ったが、入れ入れと騒ぐサキに押される様に入る事にした。
20分程で準備が終わり、恐縮しつつ入った。
さっさと上がんべ、と思っていると脱衣所に誰かが入ってきた。
「加藤?」と声を掛けるとサキの声でそうだよ~って返事が。
「いやいや(笑)加藤違いだろ!」とツッコミを入れたが、次には入るよ~とサキの声。
「無理!無理!俺裸だから!」と風呂に入れば裸なのは当然なのに口走る。
「知ってる~(笑)」
冗談か!?冗談だよな!と思っていると、擦りガラスの向こうではサキが本当に脱ぎ出した。
やめろって!加藤が上にいるべ!?と言う頃にはバスタオル一枚でサキが入って来た。
続く
※元投稿はこちら >>