2013/05/12 07:00:11
(/mJZLc/7)
次の日は、金曜日でその週最後の登校日、
僕は、約束通り、まゆほちゃんを迎えに
行った。まゆほちゃんは、昨日とは違う
洋服で、ピンク色のワンピースだった。
まゆほちゃんは、お母さんと一緒に、玄
関先に立って、僕が来るのを待っていて
くれたのだ。
「おはよう、まゆほちゃん」
「おはよう、お兄ちゃん」
僕たちは、そっと抱き合った。昨日も、
僕たち2人のお父さんやお母さんの前で
抱き合っているし、もう堂々とできた。
「キスもしていいのよ」って、まゆほち
ゃんのお母さんが言った。僕は、カーッ
と顔が熱くなったけど、まゆほちゃんと
お口でキスをした。昨日、僕とキスをし
たことをまゆほちゃんは話したらしく、
全部知られていた。でも、今と違って昔
は大らかな時代だったから、微笑ましい
くらいで済んでいたのかもしれない。僕
たちは、その場で3回くらいキスをした。
学校に行く時は、手を繋いだ。同級生だ
ったら恥ずかしいけど、年下の子だった
し、妹みたいな存在だと思っていたので、
別に平気だった。歩きながら、いろいろ
な話をした。
「今日は、体育がないから、お気に入り
のワンピースにしたの」
「ワンピース、かわいいね」
「ありがとう」
まゆほちゃんの声はすごくかわいい。
僕が子供の頃は、女の子たちのスカート
は、長めが主流で、短めのをはいている
子は殆どいなかった。まゆほちゃんが昨
日今日とはいていたスカートも、膝が隠
れるくらいの長めのだった。僕は今でも、
小学生の穿くスカートは、そのくらいの
丈のが好みだし、そういうスカートの方
がかわいいと、今でも思っている。
学校に行くと、僕とまゆほちゃんは、す
ぐに先生に呼ばれた。「あ、昨日のこと
だな」と直感した。僕たちは、ランドセ
ルの用意を済ませると、2人揃って、す
ぐに校長室に行った。校長室に入るのは
すごく緊張した。そこには、担任の先生、
まゆほちゃんの先生、校長先生、教頭先
生がいた。そして、昨日のことをいろい
ろ聞かれた。まゆほちゃんも昨日のこと
を話した。そのあと、僕は先生たちから、
「すごく6年生らしい、勇気のある行動
ができた」と褒められた。まゆほちゃん
の先生(女の先生)からも、泣きながら
感謝をされた。僕たちが話をしたことを
もとにしながら、これからいろいろと調
べるらしかった。僕はというと、授業以
外は、まゆほちゃんが不安になったりし
ないように、1学期くらいの間、いつも
一緒にいるように頼まれた。その時は、
僕が昨日言った通りになった、と思って、
まゆほちゃんと一緒に遊べるのが、すご
く嬉しかった僕だった。
お話が終わると、2人で校庭の隅のアス
レチックに行こうと誘った。昇降口で、
すのこ板に座って、足を大きく広げなが
ら靴を履くまゆほちゃん。白いパンツが、
丸出しになっている。それをじーっと見
てしまう僕だった。アスレチックでは、
まゆほちゃんを先に登らせて、僕はまゆ
ほちゃんのスカートの中を下から覗き込
んだ。まゆほちゃんのワンピースのスカ
ートの中に、純白の下着が広がっていた。
あと、ワンピースなので、裸の上半身も
広がっていた。今考えると、僕のしてい
たこともいけないことなのかもしれない
が、その頃は、僕にも、他の誰にも、そ
れが悪いことだという感覚は微塵もなか
った。何度も繰り返すが、そういう時代
だったのだ。まゆほちゃんは、アスレチ
ックは初めてで、最初は高いところや、
ゆらゆらしたネットの上を歩くのは、怖
いと言っていたが、段々に慣れてきた。
朝の遊びの最後に、ターザンロープをし
た。ロープから降りる時に、まゆほちゃ
んのワンピースが胸まで捲れて、パンツ
はもちろんのこと、裸の上半身まで見え
てしまった。始業の音楽が鳴ったので、
僕は、まゆほちゃんを教室まで連れて行
ってあげた。
教室へ戻る時、昨日のいじめっ子の奴ら
が廊下をぞろぞろと歩いて行った。何だ
か元気がない様子だった。そして、僕の
顔を見ると、急に向きを変えて走り去っ
て行った。たぶん、早速昨日のことで怒
られたのでは、と僕はとっさに考えた。
あとから分かったことだが、そのいじめ
っ子たちだが、全員5年生だということ
がわかり、先生たちからかなり強く注意
され、その日のうちに、親も呼ばれ、ま
ゆほちゃん本人の前で泣きながら謝った
らしい。昔だったから、新聞、訴訟沙汰
にもならずこの程度で済んだが、その頃
にしては、けっこう大事件だったらしい。