小学校五年から、成績があまりに悪い俺を親は塾に無理やり通わせた。
その塾に、中学受験を目指す智恵という女子がいた。
中学受験目指すだけあって、成績は俺なんかより遥かに良く、俺はいつも馬鹿にされていた。
一年も馬鹿にされ続けていると、さすがにちょっと黙っていられなくなった俺。
この強気で生意気で、いつも人を見下したような態度の智恵を、ギャフンと言わせてやりたい、そう思った。
塾で出来た友達も、智恵のその態度にムカムカしている奴らが多かった。
その塾友連中にけしかけられ、俺は智恵に挑戦状を叩きつけた。
次のテストで勝負しろ。
智恵は智恵は俺が負けたら、夏休み中アイスご馳走しろと要求してきやがった。
じゃあ俺も何か要求出さなきゃ。
とっさに思ったのが智恵のシャツの膨らみ。
俺が出した要求は、そのおっぱい触らせろ、見せろと出した。
智恵を囲む女子連中は、変態とか馬鹿とか、俺を散々なじった。
俺の仲間は、今までそうゆう態度してきたんだから当然だとやり返す。
智恵からしたら、俺ごときに負けるわけないと思ったのだろう。
いいよ、触るなり見るなり好きにしていいからと、またも見下したような態度。
勝負は夏休み前の塾のテスト。
奇跡が起きた。
この辺が出そうかなってヤマが、かなり当たっていた。
それでも元が頭悪い俺、智恵に勝てる要素としては乏しい。
返ってきたテストの答案用紙を出す。
点数を合計してみる。
女子連中、俺の仲間連中が計算、なんと確か二点かそこら、俺が上回っていたのだ。
おっぱい見せろ触らせろと騒ぐ俺や仲間達。
智恵含む女子連中は、ほんとに見せる触らせると思うのか、この変態馬鹿と徹底抗戦。
ギャーギャーピーピー、結局うやむや。
俺もとっさに出た要求上、半分は本気にしてなかった。
夏休みに入った。
夏休み中は昼間塾だったその帰り。
智恵が帰ろうとしたとき、俺は智恵にささやいた。
約束果たせよな。
ギラッと俺を睨みつけた智恵。
うるさい、馬鹿。
そう言うと、スタスタと教室から出て行った。
少し大人しくなった智恵に、俺はそれだけで満足することに決めた。
でも智恵は違ったようだ。
プライドを傷つけられたままでいたくなかったのか。
次の塾の時、席につくと智恵からの紙切れが机の中に。
終わったら××公園に来て。あとこのことは他の人に言わないで、一人で来て。