もう、半年以上も夫に抱かれていない…。
庭の植木を眺めながら溜息一つ。
私ね、今、32歳。
夫は14歳も年上だけれど、良家の呉服屋の後継ぎ息子。
朝から晩まで、仕事や趣味に忙しい人。
私、今どき珍しい中卒なの。
まだ15歳のうちに夫と結婚して、16歳で子供を産んだの。
そう、その娘が今、16歳。
母親の私に似て、ちょっと綺麗かしら…。
商人の夫は、私が30歳を過ぎた頃から、私に触れなくなった…。
夫が、他の女性を抱いている事、何となく分かっていた。
そうでなければ、男の人は持たないでしょう。
商売をしている手前、私は夫にその事を尋ねた事はないの。
私にも、それなりにプライドがあったのかしら。
悔しい…。
お金には困らない生活だけれど、夫の浮気を許して、夫に仕えるような私。
娘を一人産んだだけの私の体、細身ながらも全体にふっくらと肉が付いている。
乳房も尻も形崩れしていないのに…。
服を脱ぎ、風呂場に入る私。
店構えに相応する広い風呂は、ちょっとした銭湯屋を思わせる。
湯船には、髪の長い女性が一人。
「あらっ、お義母さんですか?」
私は、義母であろうと思い、声をかけてみた。
応えない…。
「私も、いただきますね…。」
湯気の立ち込める中に、黒髪と白い肩が見えた。
折角のお風呂を邪魔しては…と思い、私は腰をおろした。
「えっ?」
私は声をあげた。
突然、背後から私を抱きしめる人肌。
そして、私のお尻の割れ目に押し当たるものが…。
「どうして…。」
温かさを持ったその感触は、まさに男性のものであった。