大学生の頃、休みを利用してある会社でバイトをさせてもらった事があります。
社員の方は十数名の小さな会社で僕は倉庫整理等雑用をさせてもらって・・
そこの事務長さんに当時51才の女性がおられました。
160センチ後半の身長のスラリとした小綺麗な顔の方です。
年齢が年齢だけに当然既婚者だと思っていたのですが、日にちが経つに連れそうでないことを知りました。
それも、バツイチとかそう言うモノではなく、一度も結婚された経験が無いという・・
古くから勤められてる社員の方がそっと教えてくれたのですが、若い頃から社長愛人なのだと言うのが社員の間で黙認されているのだと言うことでした。
それで婚期を逃したらしいのですが、その見返りのように今の役職と高給を与えられているのだと・・
印象は、物言いが冷たく若い男性社員を鼻であしらうと言った、バイト風情では近寄りがたいと言った感じでした。
僕が仕事の事で聞いても「 こうしなさい! そうじゃないでしょ! 」と言った感じで何だか冷たいと言うかサバサバと言うか・・
それでも、社員さん達は皆さん優しくバイトは楽しいものでした。
その暮れの忘年会に併せて僕の簡単な送別会もして下さる事になり予約した店で・・
その日は社長さんは急な出張が入り忘年会には出られませんでした。
それでも盛り上がり、車で来ていた僕はアルコールは口にはしませんでしたが楽しいものでした。
一次会が終わり、皆は二次会に行かれるみたいでしたが、アルコールも入ってない手前理由を付けてお別れを・・
車を停めてあるコインパーキングに歩いて行く途中、タクシー待ちをされてる様子の事務長さんを見付けました。
「 事務長さん、お世話になりました! タクシーですか? 〇〇方向なら僕が車で送りますけど・・ 」
今日が最後ですし、苦手なタイプの女性ですがお世話になった会社の方ですから・・
「 良いの? 送ってもらおうかしら・・ 〇〇君は皆と行かなかったの? 」
少し飲まれていたみたいですから、何処か普段より柔らかな雰囲気です。
やはり、他の社員さん達とは距離があるというか、一線を引いてる感がある人ですので二次会には行かれないのでしょう。
まあ、黙認で皆が口に出さなくても『社長の愛人』と言う噂をされていたと言う事くらいは彼女も気付いてはいたのでしょうが・・