GWに派手な行動をしたものだから、しばらく自重しようと、今週はユミちゃんのストーキングをすることにしました。とはいっても、遅い昼飯をユミちゃんの家の近くにあるマンガ喫茶で食べて、ユミちゃんの帰ってくる様子と遊びに行く先を見ようと思っただけですが。
火曜日は帰ってくると、そのまますぐに自転車で家を出ました。どこに行くかと思えば、俺といつも会っている公園です。ユミちゃんは一人で地面に絵を描いたり、ちょっと離れた遊具で一人で遊び始めました。ひょっとして俺を待ってるのかと思いって胸が高鳴り、会おうと思いましたがその日は高校生のカップルがずっとその公園にいたため、見られるとマズイと思って止めました。
水曜日は雨でした。ユミちゃんが帰ってくるのを飯を食いながら待っていると、ユミちゃんが来ました。しかし、様子がチョットおかしい。道を隔てた向こう側でカサを差しているのではっきりとは見えませんが、目をこすってうつむく様子は泣いているようです。ユミちゃんは家に入ると、また暫くしてカサを差して家を出ました。そしてまた俺と会う公園でカサを差して何やら待っている様子。俺はメチャメチャ愛おしくなり、会いに行ってやろうと思いましたが、雨の中にこんな人気のない公園を訪れる理由が思い浮かびませんでした。(俺はその公園からだいぶ離れた所に住んでいると言ってあるので)。
この日も会うのを止めました。そして木曜日も雨でしたが、ユミちゃんは学校から帰ると、しばらくして例の公園に向かいました。これはもう完全に俺を待っている!と確信し、今日、会いにいきました。
今日も帰ってくると、しばらくして例の公園にユミちゃんは向かいました。俺はそれを確認した後、公園に向かいました。カメラを持って(俺はカメラマンと言ってあるので)ユミちゃんのいる所から対面の方向から公園に入り被写体を捜すようなフリをしながらユミちゃんのいる方向に向かいました。
すると、公園の対面にいるにもかかわらず、ユミちゃんはすぐに俺を見つけ、こちらに走ってきました。「お兄さん!」ユミちゃんは笑顔で俺の腕を掴んできました。「あれ、ユミちゃん、何してるの?」「遊んでたの。お兄さんは?」「俺はまた写真を撮りにきたんだ」「じゃあまたユミ撮って!」
ユミちゃんはうれしそうに俺の手を握ってねだるような仕草をします。「まあ、今日はいい絵を撮れなかったからいいか」とユミちゃんを公園の隅に連れてゆき写真を撮りました。地面が濡れていたので寝ころんでパンツを見せる姿は撮れないので、一緒に遊具で遊びながら写真を十数枚撮りました。
しばらくして、俺が疲れたと言ってベンチに座ると、ユミちゃんは当然のごとく俺の膝の上に座ってきました。俺はユミちゃんの匂いを堪能しながら、さりげなく学校のことをたずねてみました。「学校おもしろい?」「・・・ふつう」「いま友達とどんな遊びしてるの?」「・・・・」「男の子と一緒に遊んだりしないの?」「・・・・」「友達とどんな話ししてるの?」「・・・・」俺が学校の話題をするとユミちゃんは途端に黙ってしまいました。それでも俺がしつこく色々聞いていると、ユミちゃんの目から涙が。俺は優しく涙を拭いてやり、「いじめられてるの?」と聞くと、ユミちゃんはポロポロと大粒の涙をこぼし始めました。ユミちゃんは俺の膝の上でくるりと向きを変えて俺と向き合うような格好になると、「ユミ、何にも悪いことしてないのに、○○くんや○○くんがいじめるの」といって泣きながら抱きついてきました。
俺はもう愛おしくて愛おしくて。頭を撫でて「大丈夫だよ、これからは俺が友達になって遊んであげるから」と言って慰めました。そして泣くのが止まるのを待ってコンビニに行き(ユミちゃんは外で待たせましたが)、プリペイド携帯を買いました。そしてユミちゃんに番号を教え、寂しくなったらここに電話かけるよう言いました。「電話したら一緒に遊んでくれる?」「もちろん。いつもの公園で遊ぼう」と言うと、ユミちゃんは大喜びしてくれました。
とりあえず、お母さんにはこのことを話さないように念を押し、別れました。
すると、さっそくユミちゃんから電話が。俺たちは1時間くらいしゃべってしまいました。電話代がかかるとヤバイからこれからは俺からかけ直した方がいいなと思ったが、プリペイドとはいえ電話番号教えてよかったか今になって心配になってきました。