中二の冬休みの事です。
母親と、休み中の生活態度の事で口喧嘩になってしまいした。
玄関にかけてある、通学用のコードを着て家を飛び出しました。
行く所も無く、本屋に行ったり、CDショップに寄ったりしてました。
外はスッカリ暗くなり、お腹が空いたけど、お財布も携帯も持って来ていませんでした。
駅の階段に座ってて、時計を見たら、9時をとっくに過ぎていました。
不意に「こんばんは、何してるの」って背後から声を掛けられました。
やばい補導委員かも、て振り返ったら、一人のお爺ちゃんでした。
「なぁ~んだぁ」と口にしていました。
「どうしたんだい、こんな所で、誰か待ってるの」って気軽に話し掛けられました。
おじさんや若い人だったら警戒してたと思うけど、お爺ちゃんで、その年の三月に亡くなった祖父に何となく似てて、安心してしまいました。
事情を話したら、「お爺ちゃんの家、近いから寄って行くかい」って言われたので着いて行きました。
駅から近くのマンションで、お爺ちゃんは一人暮らしだそうです。
部屋に入ると一人暮らしには広すぎる位のマンションで、お爺ちゃんは和室の電気をつけると、お仏壇に手を合わせていました。
壁には、お婆ちゃんと思う写真がありました。
お爺ちゃんは、家の人が心配するからと電話する様に言われました。
「すっかり冷えただろうから、ちょっと待っててね」
と言うと台所に行きました。
電話を借りて番号非通知で「友達の家に泊めてもらうから」と言うとすぐに切りました。
少しして湯気が上がるマグカップを持ってきてくれました。
コーヒーに熱々の牛乳と砂糖タップリの飲み物でした。
「これに、少しのブランデーを」と小さいスプーンで二杯を入れてくれた物を渡されました。
すっかり冷えきった体には最高でした。
二杯目はブランデーを増やしてもらうと、レーズンケーキでブランデーが入ってるのが大好きは私は、あっと言う間に飲んでしまいました。
お腹が空いてたせいか、酔ったみたいで、フワフワした感じになってしまいました。
「ごめん、大丈夫かい、お酒入れ過ぎたんじゃない」
て心配してくれました。