営業を少しサボって、俺はインターチェンジ近くのチェーン店のネットカフェにいった。1階が駐車場で2階が店だ。
階段を上がっていく俺の前を、カップルが並んで上がっていた。男はダウンジャケット姿で、女の方はコートを着ているけれど、どう見ても若い少女だ。
長い黒髪は背中までかかり、コートの裾から見えている素足に黒のハイソックスとローファが、女子高生を思わせた。受付に並ぶとその前にそのカップルがいて、どうも男は30代の半ばだ。女の子は淑やかに澄ましていたけれど、絶対に女子高生だ。
15歳と18歳の女子高生では雰囲気や印象が違ってくる。男を知っている女子高生なら、少し大人びても見える。その女の子は少し童顔が残っているかわいい子で、なんでも従いそうな純粋で穢れを知らない印象を覚えた。
ふたりはカップルシートを選んだ。だから俺は、その近くのシートを選んでみた。靴脱ぎには、ローファがちゃんと揃えておいてある。中は静かだ。二人は会話を交わしていないのか。ヘッドホンで映画でも観ているのか。
30分ほどして女の子が出てきた。トイレだろうか。俺もトイレに行った。ちょうど出てきた女の子は、やはり高校の制服を着ていた。膝上のチェックのプリーツスカートから伸びている白い脚が眩しい。
しかし、あの二人はどんな関係なんだろう。30代半ばの男と15、6歳程度の少女。純粋な恋愛関係か、それとも援助交際なのか。もしかすると、通っている学校の先生と生徒の関係なのか。
それから1時間ほどして、二人は出てきた。コートを着た女の子は、かわいかった。俺も会計を済ませて階段を下りた。女の子が乗り込んだ車が発進して、その後を距離を空けて走ってみた。
二人の向かった場所は、インターチェンジの近隣にあるホテル街だった。
やっぱり・・そうか・・援助交際なんて絶対にしないような普通の女の子ほど、実はしているという話をどこかで聞いたことがある。
今の季節はコートを着ているから制服姿でも普通にホテルには入れる。二人が入ったホテルの駐車場に後ろから徐行して接近すると、女の子は嬉しそうな笑顔で男に腕を絡めて親しく寄り添って歩いていた。自動ドアから入っていき、二人は消えた。
お父さんと娘のような年齢差も、平気なのだろうか。愛があれば、年齢なんて関係がないのだろう。あんな純粋そうな童顔の残る女の子が、30代半ばの男に抱かれる場面を想像すれば、うらやましい気持ちもあるし、悔しい気持ちもあるし、どんな体位でセックスしているのか、
あんなかわいい少女の唇でフェラされると、男はどんな気分になるのか。何かが間違っている気分を感じながら、俺はホテル街を後にした。