翌日から、エミの家に入り浸って、エッチなことばかりに励む生活。そんな、夢のような小6の性生活は、ほんとに夢だった。僕が現れなくて痺れを切らしたエミから、家に電話があったのは、確か二時頃だった。携帯はおろか、親子電話もない時代。電話が掛かってきたら、玄関のところにある電話機までいかなければならない。電話を受けたお母さんが、僕のところにやって来た。「タケちゃん。ヤマムラさんって子から電話やけど、出れる?」「あ、ああ、行く、行く」そう言ったけど、電話口に出るまで2分近くかかったと思う。「もしもし、ヤマムラさん? ヨシダです」息子に初めて掛かってきた女子からの電話に、お母さんが好奇心丸出しですぐ近くをうろつくので、他所行きで話す。それは家の電話しかない時代の小学生同士なら、みんな了解済みのことだ。「あっ、ヨシダくん。エミコ…… どうしたんかなぁって思って……」ちょっと声が沈んでる。「ゴメン…… あんな……」僕は、昨日とても幸せで、浮かれて帰った。そして、翌日に備えて、お風呂で身体中を浄めて、パンツもなるべく新品に近いものを選んで穿いた。どうせパンツはすぐに脱ぐんだから、関係ないかもしれないけど、そこは気持ちの問題だ。僕は「明日はもぉっといい日になるぞ!」って気合いを入れて布団に入った。夢の中でも、僕のチンコは元気にエミのマンコと仲良く遊んでいた。それで、今朝起きたら、腰に激痛が走って動けなくなっていた。午前中、親に連れられ医者に行って、とりあえず湿布を貼って痛み止も飲んだ。まさか、昨日、腰を酷使した行為を親や医者に説明する訳にはいかない。レントゲンで骨に異常がなかったから、原因不明ってことになったんだ。そんな状態では、布団で横になってるしかない。幾分ましにはなったけど、楽しみにしていた、巨大蜘蛛退治の冒険に旅立てる状態ではない。昨日は大暴れしたくせに、きょうの僕の勇者の剣はうなだれてしょげ返っていた。「大丈夫なん?」「うん、二、三日寝てたら治るやろうって」そうんなふうに、医者は言ってた。エミは色々話をしたそうだったけど、こちらには親がいるので、あんまり仲良さげな話もできず、早々に切り上げた。「じゃあ、お大事にね」「ありがと。バイバイ」「バイバイ」受話器を置いて、またナマケモノの動きのように2分かけて布団に戻った。お母さんから「あの子誰?」とか、「彼女?」とか、興味深そうに聞かれたけど、「おんなじ班の子。夏休みの宿題のことで聞いてきただけ」と誤魔化した。僕には二階に自分の部屋もあったけど、腰痛で階段の昇り降りが一人で出来なかったため、下の六畳間に布団を敷いて寝かされていた。エミの声を聞いて、きのうの艶姿を思い出したけど、ここは隣が台所で、お母さんが常にうろうろしてるから、こっそりオナニーも出来ない。いつもお風呂で済ませてるけど、もちろんしばらくはお風呂なしだ。情けなく一日が過ぎてしまった。そして、次の日の夕方、いきなりエミが訪ねてきた。暇で暇で仕方なく、ウトウトと午睡をむさぼっていたら、玄関のチャイムが鳴った。お母さんが出たようだけど、「朝日さんかしら?」とか言ってたから、月末の新聞の集金だと思ってた。そしたら、お母さんが慌てて駆け込んできた。「タケちゃん、お友達!」「えっ?」顔を上げたら、お母さんの後ろでエミが顔を覗かせていた。まだ、腰が痛むということで、僕は布団の中で体だけ起こして座った。布団のすぐ横にエミが座る。お母さんがそわそわ落ち着かないので、気になって仕方ない。エミは、いままで見たことないような、袖口とスカートの裾がレースの飾りになったひまわり柄のワンピースを着て、髪にもひまわりの髪留めでお洒落してた。意外にも、ちょっと可愛い。「これ、お見舞い」エミが差し出した紙袋は甘い匂いがしてた。「開けていい?」エミが頷くのを待って、袋を開けた。中は紙のカップに入った、ケーキのようなクッキーのような、3センチ角ほどの四角い黒い焼き菓子が6つ入っていた。「ケーキ?」エミが首を振って答えた。「チョコレートブラウニー」「何、その、おしゃれな名前?!」
...省略されました。