せみが疼く、夏なのだろう
借金まみれで会社も首、返す当てもない、首吊って死のうかと思ってた。
住む場所もない、生を受けて45年、身よりもない、公園のベンチでしのいでた
公衆便所の蛇口、コンビニのゴミ箱、これで生きしのいでなんになる?
時間を浪費してゴミを食う、こんな生活はや3年、せみが鳴いて夏だと解った。
空き缶集めは趣味、そう単なる趣味必死でやってない趣味なんだ
暑い中音を立て肌がこげながら空き缶集めてても決していやじゃない趣味だから
一キロ80円、なんになるってんだ、アホらしい、でも趣味だからやめられないのさ
そんな趣味に講じてる時、人気のない自販機のゴミ箱漁ってた
ふと横を見ると、初夏にまぶしい白いワンピース、すらりと長く細い白い素足
水風船のようにやわらかそうな白い二の腕、10才くらいだろうか、照らされた黒く長い髪、小さな顔にクリリとついた目
発展途上の胸がワンピースを張ってつんと、主張していた
俺は拾ってとっておいたシケモクに拾ったライターで火をつけ缶をつぶしていた
少女はジュースを買うわけでもなくそこにいた、後ろ手にくみ、じっと趣味を堪能してる俺を見ていた
彼女は人差し指を小さなあごにちょんと添えてたずねてきた
俺は無言で趣味に講じた、セミも繁殖に講じてる、性欲だ、いや本能だろう迷惑も省みず、ただ俺は無欲なのだ、趣味なのだから
彼女は徐に炭酸飲料水を買い、私に与えた、これで教えてと言わんばかりに
しょうがない、俺は一言趣味だと伝えた、集めると一キロ90円になる趣味だと
携帯ゲーム機を買うんだと、彼女も私の趣味を真似したようだ、だがそうは甘くない
ここは私の縄張りなのだ、彼女が輝いた目で持った空き缶をぶんどり無言でつぶした
泣いた、仕方がない、空き缶持って場所を変える事にした、んだが付いてきた
静かな神社だ、弁当箱くらいの石で缶を潰す、それをじっと見てる白いワンピース
揺れる黒く長い髪、風が導く白く細い太もも、あいにく貯金はある、携帯ゲーム機くらい変えるさ
彼女に違う趣味を提案した、コクとうなずく
追っ払えばいいや程度で無理なことを言った、ゲーム機を買ってやるから肉棒をしゃぶれと
そう追っ払え程度なんだ、決して本能じゃない欲じゃないんだ、セミじゃあるまいし
彼女は嫌だといったんだが、照れてたようだ、なんだか泣き喚いてるセミじゃあるまいし
あぁそうなのかセミなのか、泣いて繁殖を悲願してるんだ
それでもうるさいので口を塞ぎ布を破いた、まだ泣いている
幼い乳房にしゃぶりつき、首筋を伝い口内へ下を絡ませた、トロトロに解けた唾液が絡み合う
汗ばんで白く毛穴も塞いだ綺麗な脇を舐めまわすと、小さく膨らんだ白く雲のような乳房
また泣きやがる、そうだ弁当箱で潰そう、趣味が講じたようだ
しくじってしまった、泣き止んだセミに本能はないんだった、でもこういう趣味も悪くない
単なる乞食なのですから