お待たせしました。私の自叙伝です(誰も待ってないって)
あの後、くぅちゃんには予定通りに生理が来ました。
そんなくぅちゃんとは2年程付き合いましたが、自分が専門学校の課題等に忙しくしていた時期に別れを切り出されました。理由は他に好きな人ができたとの事。私は(いい加減私で)別れたくないと言ったのですが、くぅちゃんの意志は固く別れられてしまいました。くぅちゃん見たいな娘をほっときすぎた自分の愚かさですね。まぁ半年後にはくぅちゃんの申し出で復縁するんですけど。
そんな訳で、私には半年間のフリーな時期が出来るのでした。
当事私はボウリング場でバイトしており、ゲームコーナーのメンテナンス等をやらされていたのでした。壊れたボタンの交換や、クレーンキャッチャーの人形入れ等。
ある日の昼下がり、客も疎らな場内を見ながらカウンターでボーッとしていると、一人の少女がゲームコーナーから私をチラチラ見て居るのに気がつきました。
(犯罪の臭い…)
メダルコーナーで最近、メダル落としのゲームで不正が頻発していましたので、何となくピンときました。
私はゲームコーナーとは逆にあるトイレに向かうふりをしてカウンターを離れ、トイレから事務所を抜けて回り込み、ゲームコーナーの端に現れてみました。すると、例のメダル機に針金を突っ込んでメダルを掻き出すヤンキー(って死語ですかね)と、私をチラチラ見ていた少女がいました。
『ちょっと良いか?』
私は暫く柱の影から観察し、ヤンキーが針金をどっかに引っ掛けてしまって取り出すのに苦労して居る時を見計らって二人に声を掛けました。
「やべ!」
ヤンキーはそう言って、少女を見捨てて一人で逃げて行きました。立ち位置の関係で逃げ場を失った少女は、私にタックルを食らわして来ました。しかし、そこは中学生時代に柔道をしていた私の身体が反応してくれました。相手を大して確認せずにかけてきタックル等、ちょっと避けて足を掛ければ対処完了です。派手に転んで揉んどりうつ少女から目を離してヤンキーを追おうとしたのですが、ヤンキーの姿は影も形も有りません。
『お前さん、彼氏に見捨てられたな。どっか落ち合う場所でも決めてるんなら聞かせて貰おう。』
私はそう言って、まだ立ち上がれない少女の、茶髪でロングの髪を鷲掴みにして事務所に引きずって行きました。
「おいけん、何してんだ。」