前回ここに書き込んだ後、ユミちゃんに会いました。
いつもの河川敷を僕とココ、そしてユミちゃんと一緒に歩きました。
《僕は君のことが好きだけど、年齢が違いすぎる。もう会うのはやめよう。》
ユミちゃんへの想いを押し殺し、そう言おうと思っていました。
しかし、いざ本人を目の前にするとなかなか切り出せず、前日のキスの事にも
触れないまま黙って歩いていました。
ユミちゃんはいつもと変わらずココとの散歩を楽しんでいる様に見えます。
意を決して話し出そうとした矢先、ユミちゃんが呟きました。
「ココちゃんとお散歩するの今日が最後になっちゃった。」
僕は一瞬頭が真っ白になって何も考えられずにいると、ユミちゃんはとつとつ
と話し始めました。
内容を要約すると、別居していた両親の離婚が決まり、ユミちゃんは母親と暮
らすことになった。
今週末には他県の母親の実家に移り、今学期は休学。来学期から実家近くの学
校に編入する事になったそうです。
涙を堪えて話すユミちゃんがけなげで思わず抱きしめてやりたくなりました
が、そこはグッと堪えました。
「でもね、おじいちゃん家はお庭が広いから犬を飼っても良いって。 だから
私もココちゃんと同じミニチュアダックスを飼うんだぁ!!」
ユミちゃんに笑顔が少し戻ったので安心し、僕も微笑み返しました。
いつもよりはほんのちょっと長い散歩道。ユミちゃんの家の近くに着く頃には
すっかり日が暮れていました。
「バイバイ、ココちゃん!! じゃあねぇ、おじさん。」手を振って走り去る彼
女に、
「さよならユミちゃん。元気でね!!」精一杯の笑顔で答えました。
散歩途中、遠慮がちに前日のキスを話題に出したところ、落ち込んでいる自分
を慰めてくれた行為だとユミちゃんは思ったそうです。
この勘違いに拍子抜けしたと同時に、[やはりまだ子供なんだなぁ。]と改めて
思い知らされました。
結局、彼女からみた僕は[大好きなココの飼い主で、相談に乗ってくれた優し
いおじさん] でしか無かったのでしょう。
31歳にもなって13歳の少女に恋をし、挙げ句の果てに片思いのまま振られ
てしまうなんて。
つくづく馬鹿な男です。 自分が情けなくなってきます。
でも、これで良かったのかな!?
ユミちゃんと会えなくなって寂しい気持ちが強いですが、何故かホッとしてい
る自分もいます。
最後になりましたが、前回の投稿に沢山のご意見をいただきました。
とても参考になりました、ありがとうございます。