タイトに見えたデニムのミニも、力強く広げられた脚のお陰で、よりずり上がり、際の所ばかりか、ピンク色のショーツ全てが確認出来た時
向かい側の女性が音をたてて席を立った。
一瞬驚いて、チラリと見遣ると、娘にも私にも関心が無いのか、そのまま立ち去って行った。
安堵の溜息を漏らしながら、驚いただろう娘が気になり、視線を向けると、、、
笑っている!?
いや、表情が弛緩してしまったのか?
極度の緊張が緩んだのか、顔色が今まで何度か見た極まった時の紅潮した色に染まっている。
「その時」の姿を見届けたい!
慌ててガタガタと音をたてて今さっき女性が去った向かい側に移る。
脚は開かれたままだ。
両手は本に添えられ、しかし顔は私を向いている。
目は焦点が定かでない。
口元は、薄笑いの様に歪み、少しだらしなく開く。
紅潮した色合いは、首廻りまで染めていく。
ゆっくり、ゆっくりと、しかし確実に、一度弛緩した身体が再び強張って行く。
本に添えられた手が、小さく震えている。
「近い」のだろう。
もう周りを考えずに、凝視していた私は、更に何もかも気にせずに
「A、見てるよ。」
と娘に言った。
と直ぐ、
フウッ!
と少し大きな息を漏らしうなだれた。
周りが気に成ったが、私が過剰に反応しただけで、気に掛ける者はなかった。
娘は、「達した」からだろうか、徐々に顔色も戻り、少し日に焼けた、しかし何時もの可憐な笑顔を私に見せた。
それから携帯を取り出すと、猛烈な速さ(今時の子はみんなそうだろうなぁ)でメールを打ちはじめた。
チラリと私を見、ボタンを押す。
ん?
あああ、私宛ての、か?
そう思った所で、着信音。
Tさん!
ありがとうございます。
見てるよ、って言われて、Aはスゴク嬉しかったです。
ダイスキ!
どわあぁぁ!!
エロいだけのオッサンに、大好きぃ?
赤面するなんて、何年ぶりだ?
うろたえ、赤面しながらレスしようと携帯をいじり始めた時、娘の携帯が鳴った。