「大丈夫?」
理香ちゃんは僕に声をかけてきた・・・
小学校からの帰り道だろう、理香ちゃんは信号待ちをしている僕の車の前を
横切った。横切ったその横顔がすごく可愛くて印象的だった。
とっさに警戒されないように、車を先回りして走らせる。
周りは田んぼだらけだし、午後3時を過ぎた頃だったから、人もあんまり通
っていない。
理香ちゃんは4年生くらい、通学路をそれて畦道や水路を覗いて歩いてた
おそらく好奇心が強い子なんだろう・・・
そう考えてゆっくり先回りしながら車の中で眺めていた。
そうすると理香ちゃんが歩いている畦道の先に納屋が見えた。
このチャンスを逃したら・・・僕の頭の中に浮かんだその考えがこんなにう
まくいくとは思わなかった・・・
つづく