ぼくはなあんだと思って「じゃあぼくと付き合ってよ、お小遣いあげるか
ら」というと、「え、ほんと」とさりぃはその気のようでした。そのころは
携帯もないし仕事で使ってるポケベルの番号をおしえました。ぼくは期待し
てたのにそれからずいぶん待ちましたが連絡はありませんでした。やく一ヶ
月後にポケベルに知らない番号がはいりました。ぼくはそのころになると、
もうさりぃのことはすっかり忘れていました。しごとの番号のつもりでかけ
たらさりぃの友達の家からでした。ともだちからさりぃに替わって話しまし
た。さりぃは「会うから約束をまもってくれる?」と言いました。ぼくは
「もちろんだよ」と答えました。約束は1でした。そうして三日後にも会う
ことにしましたが、続けると2です。ぼくの小遣いでは少しきついし、ホテ
ルのおかねもバカになりません。そこでぼくはさりぃと交渉することにしま
した。「1でホテルとさりぃのお小遣いにしてほしい。だけどさりぃはそん
をするわけじゃないよ。ぼくがおなじだけおかねはらうことで、ぼくがさり
ぃとあう回数がふえてそれだけ二人で愉しめるだけなんだよ」というと、さ
りぃはぼくの気持ちをわかってくれました。
つづく