あの日は勉強をするために土曜の午後から学校に来ていたのですが途中で息抜きしたくて体育館でバスケをしちゃった私、ですが手を痛めてしまい保健室で手当をしたため帰宅時間が少し遅くなってしまいました。保健室を出て私は静かな廊下を歩き昇降口に向かいました。下駄箱に着くと真っ赤な夕日が差し込んでいてなんか良い感じだなとか思っちゃいました。それから下駄箱の靴を取り出し履いたのですが紐が緩んでいた為か解けてしまいました。普段なら問題ではないのですが手を痛めていた私は結ぶことが出来なく困って周りを見渡しましたが土曜の夕方だからか誰もいなくて困ってしまいました。誰もいないと言っても話し声は聞こえるので誰かはいると思うのですが私は小さな頃から恥ずかしがりやでおとなしく引っ込み思案の性格でおおきな声で話せなくて知らない人に話す勇気が出ませんでした。それにマスクをしなきゃいけない状況がなので更に声が小さくなっていました。そんなときクラスの男子が現れました。こんな性格の私にも気軽に気をかけてくれる男子(私に気があるかもと友だちからかわれる)がオロオロする私に声をかけてくれました。私の状況を察した彼は気を使ってなのか傘立ての横にある椅子に座るように言いました。椅子に座った私は持っていたカバンをスカートの上に置いて両手で抱えました。そしてしゃがんで靴の紐を結んでくれる彼を見つめてました。そんなとき彼がふと視線を上げたので目が合ってしまいました。私は何だか恥ずかしくなって抱えていたカバンをギュってしながら上げ顔を隠しました。それからしばらくして靴に何か触れる感覚がして彼が結び直しているのだと感じました。彼を見ていないのでどんな状況なのかわからないけど向きが反対になるから変になると言いながら何度も結び直してる彼が可笑しく可愛く思えました。そして何度か結び直した彼はカバンで隠れた私の顔を覗き込み遅くなってごめんって声をかけてくれました。私は何だか照れてしまい抱いたカバンに顔を埋めながら立ち上がり小さな声でありがとうと言いお辞儀しました。それから時が止まったかのように静かな時間が流れました。そしてお互いあたふたしゃがんだままの彼は自分の靴の紐を結び直し始め私も逃げ出すように自転車置き場になんだか悪かったかなと思ってるとバス停までだけど送るよと言って彼が追いかけてきました。私はもう一度先ほどのお礼を言い私に合わせて歩く彼に申し訳なくて先に行って良いよと言ったのですが心配だからとそう言われるとね(本当に私に気があるのかな?優しいしイケメンだし友だちにお似合いと言われる彼)一緒ところ誰かに見られたらまたからかわれるそんなこと思いながらも会話が苦手な私は彼の話にうなずきながらバス停まで歩きました。そして堤防のバス停に到着、私は彼が引いてくれてた自転車のカゴにカバンを入れました。それから右手でハンドルとブレーキを握りケガをした左手は動かすと痛みが増すようになったのでブレザーのボタンの間に差し入れました。堤防だからか風も強くてバランスを取るのも難しいそうと彼は心配してました。本当はバランスを取るのも必死でしたがこれ以上彼に心配をかけたくないと気丈に振舞ってました。それから彼にお礼を言ってバス停から離れました。ですが・・・バス停の囲いが無くなった瞬間のことでした。強風が私を襲い捲れにくいはずの冬用スカートをいとも簡単に捲り上げたのです。痛めた手をかばい片手で自転車を引く私は為す術もなく捲れ上がるスカートを押えることができないでいました。恥ずかし過ぎます。私は自転車に寄りかかり必死にお尻を付けたりしましたが捲れる方向が変わるだけで収拾がつきませんでした。そしてもうイヤってその場でしゃがみ込みました。それから後ろのバス停から彼が駆け寄ってきてくれました。大丈夫?と彼に声をかけられましたが羞恥心で彼を見ることできないままうなずくことしかできませんでした。彼は前からハンドルを持ってくれて自転車は安定しましたが強風がまだ治まらないので私は立ち上がることができませんでした。そんな状況で彼の靴を見ていた私は彼を見ようと少し視線をあげました。ですが直ぐ彼の靴に視線を戻してしまいました。私は初めて見るその状況にどうしていいかわからなくなりました。私は先ほど見た光景を再生してしまいました。強風で張り付いたズボンに浮かび上がったポケットの方向にできた膨らみファスナーの膨らみとは明らかに違う私は心の中でアレってアレだよねとおろおろしてしまいました。それなのに視線だけをチラチラと動かしている私がいてはしたないと思い始めたとき自分の今の状況を把握しました私はスカートが膝にかかっていない状態でしゃがんでしまっていたのです。両ひざはついてるけど足先は開いているので正面から見たら・・・私は慌ててスカートを戻し立ち上がりました。幸いにも風は少し和らいでいました。それでも彼を見ることができずどこに視線を向けていいのかと思いながらまたお礼を言い自転車を受け取りました。彼はもう大丈夫と言いながらあれ?また靴紐緩んでるみたいなことを言ってその場でしゃがみ込みました。私は不思議に思いましたが一刻もその場から離れたかった私は今日はもう歩いて帰るねと彼につぶやき堤防下にある
...省略されました。