エロ話ではないです。
今日、「50歳記念の同窓会開催」ということで、中学校同級生の名簿が送られてきた。
連絡が取れない人、故人となった人、などなど、35年という月日を感じてしまうが、あの子の名前が無いことが気になる。。1時間以上、物思いにふけってしまった。
あまり学校にも来ない札付きの不良少女だったN子と交換日記をしていたのは、中学2年の時。
僕は不良でもなく、成績優秀でもなく、目立つ存在でもなく、ただの成長期前の小さい丸坊主の中学生。ただ、不良グループとも秀才グループとも仲良く出来る要領の良さはあった。小さいながらも皆と仲良く振舞っている姿がけなげに思われたのか、なぜその子と交換日記を始めたのか、今となっては思い出せない。
「ねえ、交換日記しない?毎日机の中に日記入れておくからね。」
とN子から声を掛けられて、悪い気はしなかったので、「いいよ!」と気軽に応じ、お互いのことを文面で交わすことになった。
僕は成長期前の普通の中学生でまだまだガキ。話題も貧祖で子供話が多い。一方「同級生とはあまり遊ばないんだ。」という彼女は一回り以上大人な感じがした。今になって思えば、いろいろな意味で寂しかったのかなあ、、と。
しばらく日が経過して、担任の先生に呼ばれた。
「お前、N子と交換日記してるんだってな。おかげで彼女、素行が良くなり学校に来るようになったから今後もよろしく頼む!」
札付きの不良少女が改心する様子を喜んでいたようだった。
授業参観と懇親会に行った母親からも言われた。
「N子ちゃんのお母さんから、ありがとう、って言われたよ。なんで?」
少し恥ずかしかった。。
そして半年くらい経った後、校内で警察沙汰の暴力事件発生。首謀はN子。原因はわからない。「交換日記」を交わしてきた友達以上・彼女未満のN子の味方に立つべきなのか、それともN子に反感を持つ多勢の友人の方に立つべきなのか。。。今50歳という年齢だからこう冷静に考えられるが、その時はまだ子供。多勢の友達に嫌われる方がいやだった。その頃には、彼女との交換日記のことが知られ始めていた。当然、僕への風当たりも悪くなっていく。
「今日限りで交換日記を終わりにしたい」
と書き残して、N子の机の中に。当然落ち込むN子。その翌日以来、彼女は学校に来なくなった。
そしてある日、交換日記が僕の机の中に。「あれ。。返事かな」と思い、開いてみた。
「私のためにいろいろと悩んでくれてありがとう。やさしさはずっと忘れない。」
口紅で書かれた「サンキュー!グッバイ!」の文字から、なんとも言えないルージュの香りだけが漂った。
彼女の人生を変えることが出来たのに、子供だった、という理由で変えられなかった苦い思い出が蘇ってしまった。今、どこでどうしているのか、わからない。
興奮する話じゃなくてごめんね。
同級生名簿を見て、何とも言えない気持ちをぶつけるところがここしかなかったので。。