鍵を開け中に入った。「ここで、ヤっちゃう先輩とかいるってよ」「あー俺の時も
あった、先輩とうちらの学年のマネージャーさんが・・・」「あーやっぱり、結構
ありがちだよね、先生は?高校ん時、彼女いた?やっぱり部室とかに連れ込んじゃ
った?」「俺はなー女子更衣室だったなー、誰もいない放課後の女子更衣室で、で
も見回りの人が来て、触り合ってる途中で終わっちゃったけど」「それで?」「そ
の時は興奮したねー初めて女の人の濡れてるっての実感したんだよ」興奮気味に高
校時代の思い出を話す私。「それで?」「それでって?お前!おおやまっちはどう
なんだよ?」「私はねー・・・ヒミツ!そんなの言えるわけないじゃん?」ヒミツ
ってことは否定しなかったわけだから・・・なんてことをここで考えてしまった。
「それにしても部室って独特の匂いするよなー汗臭いような、妙な香水くさいよう
な、煙草くさいような・・・若さあふれるって匂いだよねー」ここは、校庭に並ん
でいるサッカー部の部室である。もちろん誰かに気づかれては困るので電気をつけ
る訳にはいかず室内は暗く、窓から外灯の灯りがうっすら入ってきている。薄暗い
部室内でふたりっきり!もう、これはあれですよ!ヤバイ!でも、俺が強引に無理
矢理押し込んだわけでもないし、むしろ誘われた?って感じだよね。ってかなり自
分を納得させている、動揺を隠せない私。なんでこんなところにいるんだろう?