酔った勢いで、または、泥酔してラブホテルへ!なんてのがよくドラマなんかにも
あるけど、まさにそんなセリフだったよね。
「酔いがさめたら、送っていくよ」
その時、絵里の反応は、曖昧そのものだった「う、うん・・・」みたいな。
よくは覚えてはいないんだけど、その一言で私は動揺したのを今でも覚えてます。
ここで、私は一気に押しにでることはしませんでした。むしろ冷静に、教師的立場
で、たわいもない話、そう、今日の部活の話とか、先生のモノマネとか、私の高校
時代の話なんかしたりして、車の中でふたりで笑っていました。でもむしろ無理に
笑っていたと言った方が適切かもしれません、教師と生徒である前に、ただの男と
女であることをこのようにふたりでいるとひしひしと感じてしまうからです。沈黙
がお互い怖かったのでしょう、恐怖心はむしろ絵里の方が強かったと思います、だ
ってまだ女というよりも女の子なんですから。まだ子供じゃないか!酔いが冷める
につれて理性が働いてきたのでしょう。でも、無理にでも痛々しいくらいに笑って
いる絵里の方を見ると、座ることによって、さらに上の方まで上がってしまってい
る灰色のチェックの制服のミニスカートからのぞく白い太股が目に入ります。これ
に触りたい!でも・・・。絵里と話しながら葛藤が続きます。そんな時、2台の自転
車が私の車の前を通ります。とっさに私は絵里を腕で抱くような形で、顔を伏せさ
せたのです。瞬間的に私は教師でした。誰かに見られてはまずいととっさに思った
のです。まだどこかに「いけないこと」をしているという気持ちがあったのでしょ
う。人間は「いけないこと」だからこそ、さらに気持ち良かったりするんですが。
で、ふたりで抱き合うような形で伏せている隙間から見えたのでしょう、彼女が
「あれは、うちの制服じゃないよ」って笑って言いました。絵里は、とてもいい匂
いがしました。「あ、そうか・・・」私は形はどうであれ、彼女を抱き寄せてしま
ったわけです、戸惑いを隠せませんでした。「ごめん」と言って彼女から離れまし
た。ここでいつもなら「いい匂いするね」なんてチャカすとこなのに、動揺で言葉
になりません、少し気まずい空気が漂います、自分も高校生に戻ったかのようにド
キドキしています。絵里は何を考えているんだろう?少しはこれから期待している
んだろうか?私は、彼女の気持ちを確かめようと曖昧だった先ほど質問をしてみる
ことにした。「おおやまっち(さすがに仮名、まだこの時点では絵里なんて呼べな
い、俺は一応教師なんだから)、そこの自転車、学校の駐車場に置きにいってくれ
ば、ここだと誰が通るかわからないし、もう遅くなっちゃったし(といっても九時
前だったのだが)やっぱ送っていくよ!」こう言えば彼女は断われないと私は思い
ました。夜遅いという理由で送ってもらうなら彼女の中で乗りやすいと思ったので
す。そして、自転車を置きにいかせる間に私の方が、これからの作戦をゆっくり考
えられると思ったからです。予想通り、そういうことなら、という顔で彼女は自転
車を置きに行きました。車内には彼女の匂いが残り、もう私はパンパンになってい
ました。あとで聞いた話ですが、絵里は、私が手で不自然に隠していたあそこのふ
くらみにこの時点で、すでに気づいていたそうです。だから、そういうことを含め
て自転車を置きに言ったそうです、というよりも、彼女の言葉を借りれば、先生と
ヤル為に私のとこに来たそうなんですが、その時の私はそんなこと考えられる余裕
はありませんでした(笑)