一度、二人とも口だけでは終われなくなり、教室棟の真っ暗な大講堂の控え室まで
それぞれ別ルートで行って、制服のまま、スカートをめくって後ろからまぐわったこと
がある。彼女は「きもちいい」を連発し、ぼとぼとと音がした。白濁した彼女の液が床に
したたり落ちる音だった。
万が一に備えて、他人にわからないルート(校舎が古くて半地下の抜け道みたいなと
ころがあった)で彼女を帰らせ、講堂控え室の「証拠」を消しに戻ってみると、白いもの
がまざった透明な液が僕たちの行為場所に広がっていた。あとで気がつくのだが、由希
は潮を吹く体質だった。由希の快感の証であるこの液溜まりを、拭ってしまいたくな
いような気がした。
由希に出し入れすると、僕のちんちんに白い由希の愛液がまとわりつき真っ白になる
ことがあった。その白さは僕をよけいに興奮させた。彼女が3年生になるころには、騎乗
位でやると、きまって僕の身体の下にあるシーツが70センチぐらいの円形にびちゃび
ちゃになった。「これ、俺のとちがう」と言うと、「もー、恥ずかしいから言わないで」と答
えた。そのうちに、している最中に「あー、なんか出るー」と言って、その時には僕のもの
にお湯がかけられるような感覚になった。今のように素人でも動画が撮れるなら、きっと
彼女がいっきに潮を吹く絵が撮れただろう。しかし、この時僕は、由希は潮を吹くのを見
たいとか思わなかった。「いく、というのがわからない。すごく気持ちいいけど」と言う彼女
が、早くいけるようになったらいいのに、としか思わなかった。
由希は「自分はエッチな女の子じゃないと思ってた。なのに会ってる時のことを思い出
すとすぐエッチなことをしてほしくなるから、ちょっと悔しい」と言った。
高3の1学期中間を超えても、由希はハンドボール部を引退しなかった。先生が好きだ
けど、ハンドも好きで続けたい、と言って、もう受験勉強した方がいいという親の声を聞
かなかった。試合では由希が高2の後半からどんどん勝つようになった。しかし公式戦で
勝てば勝つほど、さらに試合が続き、他校から練習試合も多く申し込まれ、日曜の休みや
夏休みがなくなっていった。これはジレンマで、勝ちたいが勝てば二人で会えなくなった。
すると彼女は「平日の夜に会いたい」と手紙で言ってきた。夜中に家を抜け出して、近所
まで車で来ている僕に会いに来た。近所の造成中の宅地にできている、誰かの住宅土台の
ガレージに車を乗り入れ、そこでやった。由希は、会いたかった、と泣きそうな顔で、すぐ
ほしがった。彼女にとって一番いいのは、見つめ合ってキスをして、次いで乳首を吸われ
ながら両手を繋ぎ、入れられると脚を上げ、太ももにに力を入れる形だった。 こうすると
「すごく気持ちいい、いってるかも」という。狭い軽自動車の中でいすを倒して、薄暗い中
で、気持ちよさそうな由希の顔を見ながらしていると「こんなかわいい子としていると今
に罰が当たるかも」と思ったものだ。ただでさえ、睡眠時間が少ないのに、さらに眠る時間
が減るこの会い方は大変だった。しかし会いたかった。
学校や練習中には、互いに素っ気なくしていたが、手紙がしょっちゅう郵送で来るよう
になった。 夜中に会ったりすると、「授業や練習中に眠くて仕方がない」「休みの日ができ
たらいっしょに寝ようね」と繰り返し書かれた。 「ずーっといっしょに寝ていたいよ、だ
って安心するから」と書かれた手紙が手元に1通残っている。由希にとっての「寝たい」は
セックスしたいというのと、寝転んで見つめあって話していたい、そしていっしょに眠り
たいというのをまとめた言い方で、ずいぶん古風だ。狭いシングルベッドで二人で寝ると
、身動きできないのだが、それでよかった。
2学期に入ってついに由希は部活を引退し、やっと本格的に受験勉強を始めた。「勉強に
集中して、ちょっと家に来るのを控えたら」と持ちかけたら、由希は「そんなことしたらよけ
いに勉強できない」と言って、日曜は僕の部屋で黙って勉強していた。夕方になって帰る前
に大急ぎで交わった。「こんなの嫌だな」と由希は言った。「そんなにしたい?」と聞いたら
「したい、楽しいもん」と返事した。「セックスは楽しい」って言われたのは嬉しかった。
由希は私とセックスすることをよく「安心できる」と言い、たびたび「楽しい」と言った。
「セックスって、気持ち悪いものと思ってたのに、楽しい。いっぱいさわってもらって、いっ
ぱいさわれて、ひとつになれるから」と言うので「もっと早くしたらよかった?」ときくと
「そうは思わない、子ども過ぎてきっと気持ちよくなかった」と、そこは冷静に言っていた。
由希は僕の全身を唇でキスしてくれるようになった。男でも乳首が感じるとわかると、
がんばって吸ってくれた。
秋に遠足があって、彼女のいる3年を引率したので、由希は「いっしょに写真撮ろうね」と
言ってたが、結局二人では撮れなかった。ごちゃごちゃしていて無理だった。由希は女子
だけでなく何人もの男子から「撮ろう」と誘われて、ちらっとこちらを見たが、僕は気づ
かぬふりをしていた(この時写真を撮った男子の一人は由希のことが好きだった)。
部活での主将ぶりと違って、クラスでは口数の少ない由希はそんなに目立たない存在
に見えていたので、男女問わず「写真撮ろう」と誘われるのを見て新鮮だった。
この遠足は現地解散で、僕は他の引率団の教師と喫茶店に行ってから電車で家に直帰
したが、由希が遠足のカッコのまま家に来ていた。そして珍しく自分の方から、僕を押
し倒してズボンを脱がせて、スカートを上げて、入れてきた。で、めそめそしながらグラ
インドした。涙が僕の胸に落ちた。「どうしたん」と聞くと「家に帰りたくない。ここに
居たい」と言う。連日弟と親がもめてて大げんかして、家に居たくないというのだ。その
まま泣き笑いの顔で揺れた。ひとしきり果ててから「帰りたくない、家出したい」と言う
ので、弟だけでも大変なのにお姉ちゃんまで家出したらどうなる、家に帰ってから電話
してきていいから今日は帰り、と説得して家の近所まで送っていった。当時、電話は親
機子機こそあったが有線で、家族に知られずに電話をするのは至難の業だった。だから
「電話してきていい」というのは慰めにはならなかったが、由希は無理に自分を納得さ
せて帰って行った(弟はその後も家で揉め続けた)。
由希はある短大に受かり「四大も受けたら」と言う僕に「もうこれでいい」と言って、
受験後の2月からは、それまで我慢した分、詰めて会った。この頃から由希の潮吹きが
激しくなり、寒い部屋で彼女とした後、じっとり濡れたシーツが冷たくなって二人とも
困った。
由希は指でされるのは好きじゃなかった。いっしょに気持ちよくなりたいのに、指で
自分だけ気持ちよくなるのはいや、と言った。僕は指で彼女をいかせてみたかった。
指でやると白濁が混ざる液が指を覆い、それが僕を興奮させたが、由希は指はいや、早く
入れてと言った。
なめられるのは好きだった。腋と耳が感じ、そこに僕の唇がいくと声がひときわ高く
なった。腋から首筋、乳房、乳首、腹筋(由希の腹筋は「割れている」と書くと大げさだが
皮膚の上からでもちゃんと筋肉がわかるものだった)、背中、脇腹、尻とたどり、あそこ
を飛ばして、脚を下から順に口で愛撫していき、内もも、そしてやっとあそこ。我慢さ
せていた分、あそこを味わい始めると嬉しそうな声が出た。由希は僕の顔を見ながら
するのが好きで、よがっていても目は僕を見ていた。その目が何とも言えず可愛かった。
クリトリスはあまり大きくなく、そこが一番感じるのではない、中が気持ちいいと由
希は言った。膣口はぬらぬらと妖しく光っていて、そこに舌を押し込むと喜んだ。由希
のあそこは無臭だがわずかにレモンのような匂いがした。「美化」ではないかと自分の
嗅覚を疑ってみたが、やはりいい匂いがした。