小学校で初めて隣の席になった娘、凄く仲良くなって、放課後も途中まで一緒に帰って、ランドセル置いたら、あの娘に会いに行って、遊んでた。
幼心に好きだったんだよね。
そしてあの娘も俺のこと好きでいてくれたんだ。
小学3年の夏休み、あの娘がウチに遊びに来て、一緒に「百万回生きたねこ」っていう絵本を読んだのを今でも覚えてる。
小学4年生の9月下旬、父親の転勤で転校する事になったあの娘、それを下校途中で、公園のベンチに座って、転校する話を切り出されたんだ。
目の前が真っ白になって、泣きそうだった俺の正面に来たあの娘、俺の唇にブチューッとキスした。
俺のファーストキスだった。
あの後、あの公園に行くと、甘酸っぱく思い出してた。
キスされて、驚いて、泣きそうだったのが止まった。
あの娘の引越しの日、近所の大人達に混じって、見送りに行った俺に気付いたあの娘、それまで俯いてたのに、急に笑顔になって手を振ってくれた。
両親と一緒に、荷物を積んだトラックの後を追うように父親の車で去って行った。
最後、車が走りだすとき、悲しそうな顔で「バイバイ」と口が動いた。
「バイバ~イ!」
と大きな声で手を振った後、家に帰って、部屋で泣いた。
あれから10年後、大学3年が始まる春休みの終わり、大学のある東京見向かう新幹線、指定席に座ると、窓側に同年代の女性が座ってた。
軽く会釈して、荷物を棚に上げると、彼女がじっと俺の顔を見つめてた。
え?と思いながら彼女を見ると、確かにどこかで会った気がして、すると彼女が、
「やっぱり、○○君だ。」
って、俺が乗り込んだ駅で確信したようだった。
そう、彼女はあの娘だった。
道中話に花が咲き、東京に着いてから、まだ明るかったけど居酒屋に入って呑んだ。
その時、俺には大学に彼女がいたから、どこに住んでるかとか、連絡先は俺から積極的には教えなかったし、あの娘の情報も尋ねなかった。
でも、小学生の時にお互い好きだった話になって、居酒屋を出たら薄暗くなってて、何となくそのまま別れ難くて、ラブホに入ってしまった。
部屋に入ってキス、今度はブチューだけでなく、舌を絡めた。
あの娘は彼女よりスレンダーで、胸も小ぶりだった。
アソコはそれなりに使ってそうで、クンニに濡れた。
フェラはややバキュームの入ったフェラで、気持ち良かった。
コンドームを被せて、
「入れるよ…」
と言ってゆっくり入れた。
あの娘の顔が歪み、そして恍惚の表情へと変わっていった。
大好きだったあの娘と思いを遂げた嬉しさと、あの無邪気だった二人のまま思い出にしたほうが良かったという後悔が、俺の中だ戦っていた。
そして、あの娘が喘げば喘ぐほど、淫らなあの娘を見たくなかったという思いが、あの無邪気だった二人のまま思い出にしたほうが良かった思いにtからを与えた。
あの娘がアンアン喘いだ。
エロい姿を見せないでくれと思いつつ、腰の動きが止まらなかった。
果てた後、コンドームを結んで、ごみ箱へ抛った。
仰向けに寝て、天井を眺めた。
「やっちゃったね…」
「やっちゃったな…」
ラブホを出た二人は、連絡先を交換することなく別れた。
「バイバイ…」
10年前と同じように、手を振った。
あれから、もう何十何過ぎただろう。
俺は、あの頃の俺たちの年代の、成人式を迎える子供がいるアラフィフオヤジだ。
あれから、あの娘に再会したことはないけど、時々思い出す。
でも、あのファーストキスの公園に行っても、あの娘を思い出すけど、あの娘の痴態を見て以来、甘酸っぱい思い出は無くなった。
あのセックスが、あの娘との甘酸っぱい幼い頃の思い出をぶち壊した。
あの娘が住んでた家も、もう取り壊されて無い。
あの娘との思い出は、淫らな思い出にすり替わってしまった。
幼い初恋は、成就させるもので、つまみ食いする物じゃない。
あの娘は、アラフィフになったあの娘は、どこで、どんな暮らしをしているのだろう。
せめて、幸せに暮らしていて欲しい。