時は10年以上流れて、僕は大学生になっていた。
地元県だが実家からはかなり離れていたため、僕は一人暮らしをしていた。
当時はやっと携帯電話が一般にも普及し始めた頃で、
PCをもっている学生もほとんどいなかった。
ちょうど色とりどりのiMac(これで分かる人はそういう世代)が話題になって、
インターネットを使う若者がどんどん増えていった、そういう時代。
僕もその例に違わず、緑色のiMacで日夜エロサイトをのぞく学生だった。
(当時から、もうココはあった気がする)
そして、いつしかチャットで知らない人とつながり、エロ話やナンパをするのにはまっていった。
エキ○イトだったかヤ○ーだったか忘れたが、
その日もあるチャットで女の子と話すのを楽しみに、
ルームを開設していた。
そして、一人の女の子が入ってきた。
軽い挨拶を交わして、他愛の無い話を始める。
当たり障り無く、相手を不快にさせないように、
言葉を選んで少しずつ話をエッチな方へもっていく、いつものパターン。
そんな風に話をしていく中で、中学時代の彼氏彼女の話題になった。
当時はどうせ知らない人同士だからと、
中学時代にどんな部活で、どんな子と付き合っていて、
どんな店に行ったかなんてことを、お互い詳らかに話していた。
話を進めていると、どうも共通点というか共感点が多い。
なんだか、同じ空間の話をしているような、妙な感覚がした。
で、思い切って、聞いてみた。
「ひょっとして、同じ中学じゃない?○○町の○○中?」
「えーーーー!?」
お互いびっくりして、ちょっと興奮気味に地元トークになった。
その当時は、知っている者同士が偶然つながることのほうが嬉しかったのだ。
そして、話を続けていく中で、不意に出た言葉。
「家どの辺?」
「○○辺り。隣が空き地で、○○の横~。分かる~?」
少し時が止まった。
「ひょっとして、美知子さん(みっちゃんの名前)?」
「え?」
「俺、、、その2軒隣の・・・タカだけど。」
「え?ええーーーー?ウソ?ほんと?」
「本当だよ。今までの話でウソじゃ無いのは分かるじゃん?」
「すっごい偶然!面白いね~!」
その時、僕の頭によぎったのは、
・・・秘密のお昼寝ごっこ・・・
そして、後日、二人は再会することになる・・・。