恵美と初めて同じクラスになったのは、小学校三年のときでした。
クラスは違えど、恵美はある意味有名人でした。
がさつで乱暴で、男の子より男っぽくて活発、いつも真っ黒に日焼けして、膝や肘にはいつも擦り傷が絶えない女の子でした。
女の子と一緒に遊んでるのを見たことがない、そうゆう印象でした。
同じクラスになって、昼休みに男子で集まって遊ぼうとなったとき、恵美も俺達のグループに入れろときました。
ドッチボール、フットベース、サッカー、三角ベース、とにかく俺達と一緒、日曜とかでも、恵美の方から誘ってきて、野球だのサッカーだの遊んでました。
運動能力も抜群で、俺達仲間は恵美を女として全く見てなかったし、男子がなにかヘマすると恵美に尻を蹴飛ばされる、だから恵美がたまにヘマすると平気で蹴飛ばしたりしてました。
恵美はそれを嫌がることもなく、やられたらやり返す、そんな感じです。
普通、成長してくと変わっていくじゃないですか?
恵美は五年、六年になっても全く同じでした。
ちょっと胸とお尻に丸みがある男の子、そんな感じで、俺達も接し方を全く変えませんでした。
六年の修学旅行のときも、女子の部屋はつまらんと俺達の部屋にくるし、プロレスごっこに加わるし、プロレスごっこで胸触られるなんて、屁でもないといった様子の恵美でした。
六年のある日、恵美が愚痴をこぼしました。
親戚の結婚式にいくんだけど、スカートとか着るのが嫌だと言っていました。
スカート姿など見たことがない俺達仲間、当日恵美んちに押しかけてみようぜ、そうなりました。
当日、恵美んちのチャイムを押した俺、出てきた恵美のお母さんに言いました。
『恵美のドレス姿見にきました』
お母さん、腹かかえて笑ってました。
『そっか~。だよね~。うんうん。さっき支度終わったからちょっとまって』
奥でドタバタなにから音がしたと思ったら、二階から怒鳴り声がしました。
『馬鹿野郎!何しにきたんだ』
おっと玄関から出て二階を見上げると、恵美が窓から顔出してました。
するとお父さんがきて
『いや~恵美恥ずかしがってさ。出てこようとしないから上がりなさい』
お父さんも笑いを必死でこらえてるようでした。
おじゃましま~すとゾロゾロ上がる俺達。
部屋の前にはお母さんがいて、部屋に通してくれました。
前置き長くてすいません、続きます