同じ頃産まれた隣ん家のみぃちゃん、同じ保育園、小学校といつも一緒にいて、まるで本当の兄弟の様に仲がよく「僕達、将来結婚するんだ」と近所の人に言っていた。小3の時みぃちゃんはお父さんの仕事の都合で引っ越しする事になった。引っ越し当日、両家の大人達は積み込みに忙しく、僕達2人は邪魔しない様に目の前の小さい公園で遊んでいた。「みぃちゃん遠くに行っても忘れないでね」「アッ君もみぃの事忘れないでね」「うん忘れないよ…大人になったら絶対結婚しようね」「…うん約束」そんな会話をした後、大事にしていた玩具を交換し、指切りをしてチュっとキスをした。交換したのはスーパーカーのミニカと小さいキティちゃんのぬいぐるみだった。…「みぃちゃんそろそろ行くわよ」とみぃの母親が言って僕達は別れた。僕は「バイバーイ」とみぃの乗った車が見えなくなるまで手を振り続けた。みぃも見えなくなるまで振っていた。「寂しくなるねぇ」と母が言ったが僕は「将来結婚するから寂しくない」 と強がって言った。月日は流れた。