「くすぐったいよ…」
言葉は同じでもさっきより声の感じや手のひらへの突起感は変わりはじめてきた。形や重みを確かめるように撫で回したり、乳首を摘んでみたりすると小刻みに体が震えている。
(U子感じてるんだ…)
童貞の僕には感動的ですらある。
(キスしたい…)
左肩をゆっくり上げ、U子の顔を僕に向かそうとすると、察したように目を閉じたまま緊張気味の顔を向けてくれた。
幼稚園の頃はじゃれあいながらのキスは何度もしていたが、本当の意味での初キスになりそうだと思うと、僕の方まで緊張してきた。
「……。」
想像以上に柔らかい唇。
その息苦しさにますます興奮を感じつつも、舌を絡めるでもない、無心に重ねるだけの行為に湯槽の中でも鳥肌がたつ程であった。