2月上旬の平日の午後、1カ月ぶりに銭湯に行きました。
新年早々に体調を崩し、肺炎と診断されて2日間の入院点滴治療を受け、その後も仕事を休んでしばらく自宅で療養していたのです。
午前中、病院の先生から完治のお墨付きを貰うと、その足でお買い物を済ませ、午後は行きつけのお風呂屋さんに普段より早く出かけました。
建物に入って時計を見ると3時過ぎで、番台にはいつものご主人。
洗い場にはすでに先客が2人いましたが、脱衣場は私1人でした。
服を脱いで裸になると、洗い場入り口の横にある旧式のアナログ体重計に乗りました。
療養中も食事はきちんと摂っていたのですが、発熱や激しい咳でカロリーを消費したせいでしょうか、何と体重が2kg以上も減って50kgを割っているではありませんか!
久しぶりのお風呂屋さんではしゃぎ気味だった私は、「うわー、嬉しい!体重が落ちてる!」と思わず声を上げてしまいました。
それに呼応したのか、珍しくご主人の方から声をかけてきたのです。
「しばらく顔を見なかったけど、どこか行ってた?」
気分がハイだったせいか、その瞬間、悪戯心が頭をもたげました。
私は体重計から下りると、タオルで前を隠すこともなく文字どおり素っ裸で番台の真ん前まで進みました。
これまでそんな真似をしたことはありませんでした。
「ううん、肺炎で寝込んでたの。40度の熱が出て大変だった!」
「えー、まだ若いのに肺炎だって?俺も10年くらい前に肺炎で入院したけど、年寄りだけじゃねーんだな!」
ご主人は目の前に全裸で立っている私を見詰めたまま、喋り続けています。
垂れ気味の乳房も、乳首と乳輪も、最近富みに薄くなってきたヘアも、ご主人には手に取るように見えているのでしょうが、イヤらしい視線は感じませんし、表情にも変化はありません。
暖房の効いた狭い脱衣場とはいえ、素っ裸で番台のご主人とお喋りしているうちに寒さを感じてきました。
「オジサンもまた肺炎にならないよう気を付けてね!」と言い残すと、お風呂道具の入った籠を手に私は洗い場に入って行きました。
カランの前に据えた緑色の低い腰掛に座って、ケロリンの桶に汲んだお湯でカラダを洗い流していると、以前にお年寄りのお客さんとの会話の中でご主人が、「女の裸を見ても、俺はもう何ともないんだよ!」と話していたのを思い出しました。
すると、ご主人の目の前に全裸で立っていた、さっきまでの自分の姿を想像して、思わず吹き出してしまいました(笑)!
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