話の次間にゴールデンウィークの事を再び尋ねると、高校では部活をやってないのでノープランという。
両親も仕事が多忙でずっと留守にするらしい。
最も親にどこかに連れていかれて喜ぶ年齢でもないでしょう。
逆に私の予定を尋ねられた。
私は咄嗟に行き当たりばったりで出掛けようかと思ってると話した。
あまりにも代わり映えしない日常じゃつまらないからと。
何の他意もなく言ったことだった。
そしたら、いいですねえとポツリと言われた。
そう?別に目的もないし家にいたくないから出掛けるだけだよ…
電車は混んでそうだから、車で混まずに行けるようなところかな。
それぐらいしか考えてないの。
「一緒に連れてってくれますか?」
私は我が耳を疑った。
「あっ、お金ならあります。親にも友達とどこかに行ったらと多めの軍資金を渡されたんで…」
いや、お金のことなんかじゃなくて…
私は嬉しすぎて混乱してました。
せっかくの連休にこんなオバサンと出掛けてもいいの?
オバサンからしたらこんな若い男の子にそんなこと言われて嬉しいに決まってるんだけど…
sくんは他にすることもないし、1人で旅行するにしても泊まるとこ探すのすら大変そうだしと言う。
確かにまだ未成年だし、ちゃんとしたところに泊まるのは色々面倒があるのかもしれない。
じゃあオバサンが保護者役をやってあげようか。
そんな風にして急展開を迎えました。
本当にその日は様々な想像をして眠れなかった。
私は正直、あってはならない展開になるような気はしていた。
いくら取り繕ったところで、双方結局はそれですよね。
ただ、変に期待して全然違ったらダメージが大きすぎるから控えめに想像しているだけで。
それでも最低限の準備はしておこうと服を買ったり、美容室に行ったり、人生初のエステにも行きました。
それから、今まで買ったどんな下着より大胆な下着も買いました。
もし、この間が1ヶ月もあったらおかしくなってたかめしれませんね。
一週間もしないでその日がやってきた時は、逆にもう少しあとならダイエットできたのにとか考えましたけど。
いちおう家から離れた場所でsくんを乗せました。
ご近所さんに見られないとも限らないので用心しました。
正直行き先なんてどこでも良かった。
せめて海沿いか山か決めてと頼み、彼の希望で山に向かった。
車を二時間以上走らせ他県に入り、手頃な山に向かい、観光案内所で相談にのってもらって宿を決めました。
ラッキーだったのは、ログハウス一軒借りられる施設にキャンセルがありそこに泊まれたんです。
ここなら余計な詮索もされないしいいだろうと思いました。
上げ膳据え膳というわけにはいかず、スーパーで出来合いの料理や飲料を買って行きました。
なんとなく非日常で、キャンプみたいで二人とも少しはしゃいだ感はありました。
それでも、胸の奥には夜の事が双方あったと思います。
私は当然未成年の男の子なんて初めてだし、彼も母親と年齢の変わらない女との旅行なんて初めてだったはずです。
期待と緊張。
まさに二人ともこんな心境だったと思います。
※元投稿はこちら >>