8:崩壊していく理性
私は収入が激減したことで冷静な判断を失っていたのか。この頃から頻繁に飲みに行くようになりました。ですが、コロナの真っ盛りのご時世、複数人数での飲み会という訳ではありません。あくまで会社の同僚であろうと、友人、知人であろうと一対一で飲みに行く機会を作っていました。
昔からの同僚、友人、知人を飲みに誘う理由に難しい理由なんていりません。「ちょっと仕事の事で相談したいんだけど?コロナの今だからこそ考えてる事あるんだよね」と切り出せば、「なんか儲け話でもあるの?」とこの手の話に敏感な30代、40代の人はすぐに乗ってくれたのです。(女からの誘いというのもあったのかもしれませんが)
そして飲みにいっても、だいたいする事はパンチラ営業に限りなく近い事。自分からセクハラ質問をされやすい雰囲気を作り、相手をその気にさせて、あるいは相手のほうから私を酔わせて。。という構図は男と女が飲みに行ってる以上、避けては通れない課題なのかもしれません。
ただ・・・。今までと私が違ったところは、今まではあくまで会社の取引先を相手にS~Cというランクを付けていましたが、会社の取引先との関係がコロナの影響で冷え切った今、新しい私の色仕掛けの顧客層はプライベートへと移行していったのでした。
焦っていたんだと思います。手取り35万~40万(プラス、医者等の富裕層からの私生活の援助)の間を3年間、キープしていた私が、コロナになった瞬間、急に手取り18万円に落ちてしまった事で。。。
(せめて手取り25万くらいにはしたい・・・・)
やっている事はほとんど同じ。ただ場所が病院の院長の応接室から、個室居酒屋に変わっただけでした。
ただ、相手が同僚であり、知人であったという点から、、明確な意思で継続的に行われる色仕掛け交渉ではなく・・・「あくまで酒に酔った事による不注意」を装うところだけが、取引先との方法と違った部分です。
そして、相手が同僚であり知人であるからこそ・・・「妻子アリ」の人だけを狙っていきました。妻子がない人を相手にして、もし本気にされても困るからです。ですが、妻子アリの人なら、私との間で行われた行為は、秘密裡に行われた事となり、周囲にバレる可能性が極めて少ないという事でした。
次回は最終話になる予定です。
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