男と女はタイミングとよく言いますが、あれは本当ですね。
私はことさらスパッツ姿を見せつけるように強調し、彼にシャワーを浴びると伝えると、彼もそのあとに借りていいですか?と聞いてきました。
そうよね、出したあとだもんね。
私はそれなら先にと勧めました。
あわよくば、入浴時にボヤけた姿ながらまた裸が見られるかもと期待も少しありました。
(ボヤけたというのは、お風呂場特有のガラス)
彼が裸体でいる横で、バスタオルを用意しながらの自慰もいいかも…
この発案には想像だけで濡れたんですが…
ここで全く予期せぬ電話がありました。娘からです。
今夜のコンサートのチケットが1枚余ってるから代理で行くと言うんです。
友人の家族も一緒なので車らしく、このまま出掛けるとか。彼にはそう伝えて。
チケットがなかなか取れないコンサートのため、浮き足だった娘は彼のフォローもおろそかにガシャンと電話を切ってしまいました。
なんだか歯車がこちらの望むように回転してるような、そんな気分になる私。
この時は、娘の彼とセックス云々を考えていた訳ではないのですが、何か、非現実な出来事を期待している自分がいたのも事実です。
私は風呂から上がった彼に事の顛末を伝えると、苦笑いをしてましたがそんなには気にしてなさそうです。
(ちなみに今日はもうセックスもしてたのかなあ…?そんなことが頭を過りました)
取り残されたもの同士、ご飯でも食べていきなさいと言うと、嬉しそうに承諾。
私はそれにも気を良くして、とりあえずお茶いれるねえ、と、準備にたつと、本当に、本当に勢いで思いつきを口にしていた。
「こっちも温泉でも行って美味しい物でも食べちゃう?」
「ああっ…いいですねぇ温泉…」
「えっ…?」
本当に行けちゃう?
「今日は予定あるの?」
「いえ、ないです、彼女もいないし…」
「そうだよね…じゃあ、本当に行く?まだ日帰りで間に合うよ!」
「行きましょうか…」
ええっなになにこの展開…?
そう考えながら、私は素早く着替えと簡単な身支度をした。
彼の気持ちが変わるのをおそれてたんですね、たぶん。
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