妻はホームレスと会話しながら、こっちの方を、夫がいるはずのトイレの方をチラチラと見ていた。
早く私に戻って来てほしいのだろう。
目の前でホームレスがペニスを露出してオナニーしているんだから怖くて当たり前だよな。
妻はホームレスのペニスを見てどう思ったのだろうか?
悔しい事にホームレスのペニスは私のよりもずいぶん大きい。もしかしたら妻も自分の視界の端に映るペニスと私のペニスを比較したりしているのだろうか?
性に限らず人は比較する生き物であるので、何かを認識すれば、それは何かと比較しての認識なのである。
例えば買い物先でリンゴを見る。これは大きいリンゴだとか小さいリンゴだとか、あるいは赤いリンゴだとか形がいびつなリンゴだとか、自分の持っている『リンゴ』のイメージと、目の前のリンゴとを比較する。それが認識だ。
要するに、妻がホームレスのペニスを見たと言うことは、妻の抱くイメージの中のペニスと、目の前のホームレスのペニスを比較して、目の前のペニスは大きいとか小さいとか太いとか細いとか、否が応でも妻の頭の中で処理されていくのだ。
純情で大人しい妻でさえ、急に目の前でペニスを見せつけられると、嫌でも頭の中はペニスで犯されてしまうのである。
ホームレスは妻の動揺に気付いているのだろうが、ペニスを擦る手の動きは激しさを増していった。
少しでも妻の目線に近付けようとしているのか、腰を付き出して妻にペニスをアピールしていた。やり過ぎだ。
露出された側にも気付かない振りを装うのには限界があり、限界を超えた場合にはそれぞれが様々な対応をしてくるので危険である。
大声を出す。走って逃げる。通報しますよと言ってくる。などなど。
このホームレスの行動は妻にとっても気付かない振りで通せない行動であり、妻にとってはペニスを露出しているホームレスの行為に対して向き合い、露出行為に対応する選択肢しか残されていないのである。
そして、それこそが私が見てみたいと願っていた、露出魔への妻の反応なのである。
気付かない振りが通用しなくなった妻は、顔を下に傾けると、ホームレスのペニスを凝視した。
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