今度こそ演技モードに切り替わっていました。
気まずそうに目を泳がせながら、
「ふーーー」
何度も大きな吐息をついてみせます。
みるみるうちに表情が曇ってきているのが男の子たちに伝わるようにしていました。
いかにものぼせてきてしまっているという感じです。
(私は悪くない)
(女ならこの状況が恥ずかしくてあたりまえ)
彼らの視線を浴びるのが恥ずかしくて、お湯から出るに出られないふりをしていました。
そして、そのことを察してほしいかのように何度もふたりのほうを見るお姉さん・・・
でもプライドの高さが邪魔をして、
『あっち向いててください』
男の子たちに向かってそのひとことを口に出せずにいます。
見れば見るほど艶やかな美人の彼女でした。
明らかに追い込まれた表情で、ややつらそうにうつむいています。
(どきどきどき)
男の子たちも、お姉さんの異変に気づいたようでした。
お風呂から出るに出られずにいる『彼女』・・・
長湯で肌を赤らめたまま、
「ふーー」
何度も深い息をついています。
その様子を、男の子たちに『超』見られていました。
まさに、注目されている状態です。
自尊心の強さに葛藤して男の前でお湯から出られずにいるその顔を、彼らにじっくり見させてやりました。
ねえキミたち、
(いまあなたの目の前にいるのは)
(ほら、こんなキレイなお姉さんだよ)
つらそうなふりを装いながら、さりげなく周囲を見渡します。
だいじょうぶ、
(他には誰も来てない)
状況的にはこのふたりのことだけを気にしておけば大丈夫でした。
同時に、自虐の感情がわきあがります。
(あああ、絶対イヤ)
(こんな若い子たちの前で)
男の子たちがいるのはすぐそこでした。
この女の人が、もうまもなくお湯から出るだろうことはもう感じ取っているはずです。
ふたりとも明らかにそわそわした様子でした。
期待でいっぱいのふたりの視線が突き刺さってきています。
(いやんいやん、ゆるして)
(できないよ)
普通にお湯から出るだけでも恥ずかしいのに・・・
貧血のふりなんてできないよ・・・
やるなら一発勝負でした。
今なら誰にも邪魔されることはありません。
(ああああ、ふたりとも)
(固唾をのんでる)
このお姉さんのヌードを目に焼きつけようと・・・
いまかいまかと待ってる・・・
(いやああ、いじわる・・・)
(あっち向いてて)
わきあがる自虐の興奮に胸が苦しくなっていました。
のぼせて、もう耐えられないという面持ちをつくって・・・
男の子たちに視線を向けられたまま、
「ざば」
お湯の中から立ち上がります。
(きゃああーーー)
屈辱感に顔を歪ませてみせました。
まだ20代のお姉さんが、両手で自分の胸と股を押さえながら・・・
彼らの目の前ですっぽんぽんです。
恥ずかしそうに背中を小さく丸めながら、お湯から上がろうとしていました。
(ひいいーーー)
思わず本心から、
「見ないで・・・いやっ・・・」
涙ぐみそうになっている私・・・
(あああん、嫌ああーー)
色白でからだの細いお姉さんでした。
腕は2本しかありませんから、後ろは隠せていません。
お尻がまる出しでした。
のぼせて半ばふらふらになっているふりをしながら、
「ざぼっ、ざぼっ・・・」
お湯の中を横切っていきます。
(ひいいい、恥ずかしいよ・・・)
(見ないで見ないでえ。。。)
演技していました。
お湯から上がって、
「ざばっ」
すぐそこに置いてある自分のナップザックのもとへ・・・
もはや貧血寸前で目も虚ろなお姉さんです。
すでにそんな状態になっている彼女に『ザックを持って別の場所に行く』なんて考えが及ぶはずもありませんでした。
片手では股を押さえたまま、もう片方の手だけでナップザックのジッパーを開こうとしています。
(ひいいい、超見てる)
(むり、むり、もう無理・・・)
無防備になった胸が露わでした。
お湯につかったままじっと私を眺めている彼らから、5メートルと離れていません。
思いっきり視線を浴びていました。
まばたきもせずに凝視している男の子たちです。
彼女自身もそれをわかっているので、強烈な羞恥の表情になっていました。
立ったままの片手ではなかなかジッパーを開けられず、
「ぃゃっ・・・ぃゃぁ・・・」
ものすごく焦っているお姉さん・・・
さっきまであんなにお澄まししていたくせに、彼女の胸はこんな『貧乳』です。
「イヤあ、こっち見ないで」
「お願いお願い」
泣きべそになっていました。
やむなく両手でジッパーを開けようと、その場に片ひざをつきます。
と同時に、
「ぁ・・・」
われながら迫真の演技でした。
片ひざついた全裸の彼女が、いきなりすとんと土の地面にお尻をついてます。
朦朧としてみせました。
そしてそのまま力なく崩れるように・・・
へなへなと横倒しにへたりこんでしまいます。
「えっ、ちょっと!」
「だいじょうぶですか!」
(ああああ)
人まえで、あまりにも恥ずかしいこのパターンでした。
まだパンツすらはいてない私に、
「ざばざばっ」
心配してお湯から飛び出した男の子たちが寄り添いにきてくれます。
(ひいいん)
「大丈夫ですか!!」
(ああああ、だめ・・・死ぬ・・・)
(恥ずかしい)
湿った地面にからだを横たえたまま、完全に素っ裸でした。
恥ずかしいなんて表現では、とても伝えきれません。
男の子ふたりが、貧血で倒れてしまった私を見守るように左右にしゃがみこんでいました。
人まえなことの自覚がある彼女は、
「ひ・・・ひんけつ・・・が・・・」
朦朧とつぶやきながらも・・・
横たわったまま懸命に手で胸と股を押さえています。
「ぁぁぁ・・・ぃ、ゃ・・・」
「恥ず・・か・・」
屈辱的なシチュエーションに涙してみせました。
短い時間でも安静にすべきなのに、
「ぅ・・ぅぅ・・・」
早く起き上がろうと、もう上半身を起こしています。
からだをひねった状態から、無理に立ち上がろうと両手を地べたについて・・・
それなのにちょうどその四つん這い姿勢の状態で、
「ぁぁ・・・」
ぴたっと止まっていました。
目線の定まらない顔つきで、つらそうに奥歯を噛みしめます。
(ああああ)
すべて演技でした。
あまりのつらさに涙をぼろぼろこぼしています。
荒い呼吸のまま、
「はあ、はあ、はあ」
もうそれ以上、身動きもできないお姉さん・・・
(ひいーー)
四つん這いのまま微動だにできず、
「はあ、はあ、はあ」
苦しそうにまぶたを閉じてしまっていました。
どこも隠せていない全裸の彼女が、男の子たちふたりからはだかを見られまくりになっています。
(イヤああーーー、嫌あーーーー)
(もうだめえー)
心の中で悲鳴をあげまくっていました。
傍らで見守っているメガネくんがすかさず真後ろの位置に移っています。
ひいいん、意地悪・・・
(見ないでえ)
四つん這いのお姉さんの股間がまる見えでした。
いまだにほとんど形の崩れていないキレイな『割れ目』を、この近さで見放題です。
そんなかわいそうな自分がわれながら不憫でなりませんでした。
(あああ、あ・・・だめ)
(恥ずかしすぎて心臓が苦しい)
おっぱいを見られてしまうどころの話ではありません。
はだかを見られるのが嫌で、
(お風呂であんなに耐えてたのに)
かわいそうな『美人』さん・・・
(だめ・・・もうだめ)
(息が・・・心臓が・・・)
お尻の穴までつまびらかにまる見えでした。
こんなに凛とした容姿の彼女・・・
「はあ、はあ、はあ」
この人の肛門はこんなふうに皺がすぼんでいます。
(ひいいい)
(立たないと)
限界でした。
文章にすると長いですが、四つん這いでいたのはせいぜい1分ぐらいのものです。
あまりにもかわいそうな自分に被虐心が昂って、
(ああん、最高・・・)
内心、思考が停止しそうなほど興奮している自分がいました。
地べたについていた左右の手を離して、よろけそうになりながら上半身を起こします。
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