イスに座るときに・・・
ためしに、少しおじさんのほうにからだが向くような感じにして腰かけてみました。
ソックスはひざまで長さがありますが、ストッキングはつけていません。
超ミニの太ももが露わでした。
おじさんの目が釘付けになっているのがわかります。
(どきどきどき)
四角いメガネをかけた60歳ぐらいのおじさんでした。
座席の距離的には5メートルぐらいでしょうか。
手にした新聞を私のいる方向に持ち替えて・・・
紙面を読んでいるふりをしながら、じーっと私のほうに目を向けています。
やばい、やばいってば、
(どきどきどき)
超見てる・・・
快感でした。
その視線にまったく気づかない演技をしながら、お澄まし顔でコーヒーを口にします。
スマホを見ているふりをしていました。
そんな私に見惚れたかのように、ちらちら視線を浴びせかけてきている『メガネさん』です。
ねえ、おじさん・・・
(私のこと)
(いい女だなあって思ってるでしょ?)
気づかないふりしててあげるから・・・
お願いおじさん、
(心の中で)
もっと私のことを褒めて・・・
もっともっと、
(キレイな子だなあって)
(物欲しそうな目で私を見て)
自尊心をくすぐられていました。
知らんぷりして赤の他人の視線を浴びている自分が気持ちよくてなりません。
相手の心の声が聞こえてくるかのようでした。
たぶんきっと、
『もうちょっと脚を開いてくれ』
そう思っているはずです。
テーブルの下で開き気味になっている彼女のひざ・・・
スカートが短すぎて、左右の太ももの内側がかなり見えていました。
手で押さえていないので、いまにもパンツが見えそうです。
(おじさん、視線が露骨・・・)
(こっちを見てるのがバレバレだよ)
とにかく気づかないふりをしていました。
私は、自分があまり頭のいい人間ではないという自覚をちゃんと持っています。
取り柄があるとすれば、この美貌だけでした。
その唯一の自分の長所を武器にして、
(あああ、男が見てる)
自己肯定感を昂らせるナルシスティックな感覚が心地よくてならないのです。
(よかった私・・・ほんと)
(この顔にうまれてきて)
ねえおじさん、
(おじさんの会社に)
私よりキレイな女いる?
お澄まし顔をしていながらも、内心ではけっこう緊張していました。
今はいているこのパンツにはクロッチ部分の布がありません。
しかも、股下数センチしかないスカートでイスに腰かけているのです。
あああ、
(どきどきどき)
呼吸が苦しい。。。
このひとときを噛みしめていました。
コーヒーを飲み終えるまでのあいだ与えられた、私だけの無二の時間です。
男性に視線を向けられたままどきどきしていました。
どこからどう見ても凛としている『彼女』の、細くて華奢な太もも・・・
おやじにじろじろ見られているとも知らず、本人は静かにスマホに目を落としています。
(もうだめ)
(我慢できない)
コーヒーを飲み終えました。
ずっと見つめていたスマホをテーブルに置きます。
隣のイスに置いていたミニリュックのポケットから目薬を取り出しました。
おじさんが見ています。
決してうぬぼれなんかではありません・・・
容姿は清楚そのものの私です。
(おじさん、私・・・)
(ほんとはいつもまじめなの)
顔を真上に向けました。
天井を仰ぐかのように上を見ながら、片目ずつ目薬をさします。
(どきどきどき)
このとき、わざと多めにさしていました。
目からあふれて、涙のように顔の横に伝い落ちていきます。
まぶたを閉じたまま、手探りで横のリュックからハンカチを取ろうとする彼女・・・
わずかな一瞬、下半身に注意が行き届かなくなっているふりをしました。
目をつぶったまま、左右のひざが開いてしまっています。
メガネさんにスカートの中がまる見えでした。
(あああ・・・)
(私は悪くない・・・)
もちろんパンツをはいてはいます。
でも、きっと目を疑っているはずでした。
こんなに清楚そうな女なのに・・・
パンツの真ん中の部分から、割れ目がもろにはみ出して『こんにちは』しています。
信じられなくとも間違いありませんでした。
見えているのは、まぎれもなく彼女のあそこです。
(ひいいい、死ぬ・・・)
天井を見上げたまま、まぶたにハンカチをあてていました。
その間わずか数秒とはいえ、
(あああああ)
彼女の陰唇がもろに見えています。
真上に向けていた顔を前に戻しながら、目を開けました。
正面にいるメガネさんと視線が合います。
そして、はっとしたようにひざを閉じてみせました。
(あああん)
(にやにやしてる)
傍目からもわかるぐらいに動揺した表情になってみせます。
実際、もうこの場に留まれるだけの度胸が私にはありませんでした。
慌てて席を立って、
(ひいいいーー)
レインコートに腕を通します。
その間、何度もおじさんと目が合うたびに本当に泣きそうになる私・・・
でもそんな自分が快感でした。
(ひいー、いじわる)
(こっち見ないで・・・)
屈辱感に背筋がぶるぶるします。
リュックとコーヒーのトレイを持って、階段を上がりました。
返却口にトレイを返して店を出ます。
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