え？え？
ＫＫＴ＝北関東？
マジですか？
（ヤバいじゃん。）
湖の近く・・ですか？
続きです。
想像してみてください。
明け方までは、まだ幾らか間がある深夜。
しとしとと降り頻る秋雨に濡れそぼりながら。
人目を避けてデッドスペースに隠れながら。
そんなシチュエーションの中、びしょ濡れの二十代後半の女が、自ら乳房から下を丸出しに、つまりは全裸に近い格好をして息を乱しているのです。
誰がどう見ても変態行為に夢中になっているとしか見えないでしょう。
いえ、見られたら一大事なのですが、この時のあたしはオカシクなっていたのです。
（このまま、全部脱いで・・。）
通りまで出てしまおう。
そう決心してロンＴを完全に脱ぎ去った瞬間のことでした。
雨の中、大声で会話をしながら若者が運転しているらしき数台のバイク？原付？の爆音が通り過ぎていったのです。
心臓が止まるかと思いました。
彼らが通るのが１分遅かったら。
あたしが行動を起こすのが１分早かったら。
全ては、たらればの世界。
何が起こるかは想像の世界に過ぎません。
でも、もしタイミングが一致していたとしたら。
何人かに襲われて無理矢理、とか。
想像した瞬間、恐怖で全身が硬直し、呼吸が浅くなり、同時にモノ凄い衝動があたしを襲いました。
何も考えることは出来ず、その場でオナニーを始めてしまったのです。
画像を撮られて拡散される、とか。
個人情報を知られて付き纏われる、とか。
更なる妄想が頭の中を過ぎるたび、あたしは繰り返し絶頂を迎えます。
四回、五回？
分かりません。
ですが、いつの間にか雨が止み、空が明るくなり始めたことに気付くと、さすがのあたしも冷静さを取り戻しました。
足元に落ちていたロンＴを拾い上げ、何度か絞って水を切ると、とにかく頭から被って身体を隠します。
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