いつもの車両に乗り込んだら、マスクをしているいつもの顔ぶれもいた(笑)
(案外、マスクをしていても、判るものだなぁ)
と思って、次の駅で降りて隣の車両に乗った。
同じ時間の電車なのに、何だか違う電車に乗った感じがした。
制服姿の高校生もまばらで、冬休みに入っていたらしい。
「疲れた大人」ばかりの車内が、退屈過ぎた。
私は羽織っていたコートの前を開いて、電車の車内を端から端まで歩いた。
空いてる車内には、立ってる乗客も少なくて、色んな人が座っていて、老若男女が私を見つめてきた。
スポットライトは無いけれど、ランウェイを歩くモデル気分。
これも、一期一会。
隣の車両に乗り込んだ時は、コートを脱いで、腕に掛けた。
胸を張って、長く続く通路の先を見ながら、歩き続けた。
退屈だった通勤が楽しくなった。
途中駅で一旦降りて、誰にも気づかれないように、ジャケットのボタンも外した。
(ブラウス越しに、水着が透けてるかも知れない)
と思うと、緊張感と見せつける快感で、興奮してきた。
(ブラウスのボタンも外したら?)
と頭の中の悪魔が囁いてきた。
私が葛藤している間に、目的の駅に着いた。
悪魔の誘惑には負けなかった。
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