こんにちは、恭子と申します。
2年ぶりに〇〇県の〇〇川上流に行ってきました。
この地を訪ねるのは、もうこれで4回目です。
直前だったにもかかわらずレンタカーもわりとすんなり予約が取れました。
道順は、すっかり頭の中に入っています。
(もうすぐだ)
目当ては、冷たい清流での川遊びでした。
まるで天然のプールで涼むようなあの気持ちよさは、たぶん経験したことのある人にしかわからないと思います。
(次の信号を右折)
過去にはいろいろな思い出がありますから・・・
その場所を訪れる以上は、ちょっとだけやましい期待がないわけではありませんでした。
でも、あくまでもそれはおまけです。
(今日も暑そう。。。)
ボンネットに照り返す日差しがまぶしいぐらいでした。
夏になるたびに毎年同じことを思ってしまいますが、今年もやはりとんでもない猛暑です。
(懐かしい)
渓流沿いのくねくねした道を運転しながら、はっきりと過去の光景が脳裏に浮かんできていました。
ちょうど、あのあたり・・・
ガードレールを下に降りて行ったところがそうです。
初めてこの地に来たときに、釣りの男性の前で外国人を演じてみせた川辺でした。
なんというか、自分の中ではポイントゼロとでも表現したいような気持ちになる原点の場所です。
車をとめられるところも空いていました。
でも、そこはそのまま通過します。
本命の場所は、この先でした。
次に駐車できる場所まで車を走らせます。
(あ・・・だめだ)
かつて、対岸の釣り少年たちと対峙した思い出の場所・・・
目的地にしていたその場所には、すでに他の車がとまっていました。
仕方なくさらに車を走らせます。
(とめられるところがない)
対向車はほとんどありませんでした。
のろのろ運転で、駐車できそうな場所を探しますがうまくいきません。
道路が二股に分かれていました。
本道からは外れるかたちになりますが、このまま川沿いに近くなるほうのわき道にハンドルを切ります。
(困ったな。。。)
極端に交通量が減っていました。
前にも後ろにも、他の車の影はありません。
(どうしよう・・・戻る?)
かなり上流まで進んできてしまっています。
さすがに、このあたりまで来たことは今までにありませんでした。
どこかでUターンしたほうがいいかもしれません。
(もうあそこでいいか)
ようやく道のわきに狭いスペースをみつけました。
そこに駐車します。
新鮮な空気を早く吸いたくて、車の外に出ました。
(きゃー、暑い)
まさに炎天下という感じです。
道路のアスファルトから湯気が出ていてもおかしくないぐらいでした。
とりあえず、ガードレールのところまで歩いていきます。
川を見下ろしました。
(いいじゃん!)
岩場が開けたような感じで、渓流沿いにちょっとした河原が広がっています。
あの辺りなら日陰の場所もなんとか確保できそうでした。
申し分ありません。
ただし・・・
ちょっと奥まった岩場のところに先客の姿がありました。
中学生ぐらいの男の子2人です。
釣りをしていました。
竿を伸ばしたまま、じっと水面を眺めている姿が見えます。
(そっか、そんな近くにいるのか・・・)
複雑な気持ちになりました。
もうひとつのよこしまな楽しみ(?)を狙うのであれば、悪くないシチュエーションです。
やましい感情が一瞬よぎりかけたのも事実でした。
でも、
(どう見ても、ぜったい中学生だよなあ)
さすがにちょっと年齢が・・・
たとえ中学生であっても、こちらが罪悪感を覚えずにすむような相手なら躊躇しません。
たとえば、向こうから因縁をつけてくるぐらいに生意気な『不良少年』とか・・・
そんな男の子たちに実際に遭遇した3年も前の出来事が記憶によみがえっていました。
(あのときはどきどきした)
でも、今あそこにいる彼らは違います。
一見しただけでわかる、明らかにまじめタイプな子たちでした。
そういう男の子を自分の悪い衝動に巻き込むのは、どうしても後ろめたさのほうが先に立ってしまいます。
(今年は、なしだな)
それならそれでかまいませんでした。
川辺でひとりのんびりできれば、私はそれでいいのです。
日々の喧騒を完全に忘れてくつろぎたい・・・
先にも書きましたが、それが今日この地を訪ねてきた本来の目的でした。
車に戻って荷物を準備します。
(暑っちー)
貴重品等はすべて車内のグローブボックスに入れました。
トートバッグと折り畳み式のビーチチェアを車外に運び出します。
河原で紛失したりしないために・・・
車のキーは、ある場所に隠しました。
(うええー、暑いよう)
ガードレールをまたぎます。
斜面を慎重に下っていって、岩場に降り立ちました。
かろうじて日陰になっている場所に、ビーチチェアを開きます。
着ていたTシャツと短パンを脱ぎました。
陰になったこの場所にいる限り、周囲からは誰にも見られることがありません。
(どきどきどき)
私は、もともと内向的で人見知りするタイプの人間です。
そしてなにより、自分でもうんざりするぐらいに根が真面目な性格でした。
そんな面白味のない日常の自分をかなぐり捨てたくてなりません。
(どきどきどき)
下着も脱いで全裸になりました。
トートの中から、持ってきたビキニの水着を取り出します。
(どきどきどき)
人目のない山中だからできることでした。
屋外で全裸になって着替えるというこの非日常の行為にどきどきしてしまう自分がいます。
(イヤっ、ひもが絡んだ)
(パンツどこ?・・・早く・・早く・・・)
偽らずに、あえて本心を書きます。
自画自賛とお叱りを受けそうですが・・・
30代後半になった今でも、外見の容姿にだけは自信を持っている私です。
もちろんふだん絶対に自分でそんなことを口に出したりはしませんが、容貌だけだったらプロのモデルにも引けを取らないというぐらいの自負がありました。
その私が、
(こんなところで)
はしたなくアンダーヘアまで露わにしたまま、堂々とお外での着替えです。
誰かに見られていたらどうしようと、どきどきしながらビキニの水着姿になりました。
ふーーー、
(はらはらしちゃう)
それにしても暑っつい・・・暑すぎる・・・
着替え終えたときには、汗がだらだら落ちていました。
川の水流で脱げてしまわないようにスポーツサンダルのストラップを固く調節します。
じりじりする日差しの中、ビキニ姿で水辺へと歩み寄りました。
「ざりっ、ざりっ、じゃりっ」
少し離れたところにいる中学生くんたちの姿が視界の中に入ってきます。
関わるつもりはありませんでした。
だから無視します。
それなりに距離感はありますが、ふたりとも私の存在に気づいたようでした。
私は知らんぷりをしたままで、川の流れに足を踏み入れます。
(ひゃあっ)
身を切るような冷たさ・・・と感じたのは、最初の一瞬だけでした。
すぐにからだが慣れています。
ひざぐらいの浅瀬のところで、川底に腰をおろしました。
おだやかな冷たい流れが背中にあたって、言葉にできない気持ちよさです。
(ああ。。。)
毎回思うことですが『最高』でした。
天然の清らかな流水に身をまかせて、最高に気持ちいいとしか表現のしようがありません。
川底に腰をおろしたまま、仰向けるように背中を倒しました。
「ざばざばざば」
目を開けていられないほどのまぶしさと・・・
澄んだ水の流れに身を置く私・・・
「じゃばじゃばじゃば」
(あああ・・・)
空の青さが格別でした。
何も考えずに、雲がゆっくり流れていくのを見上げているだけ・・・
思考が空っぽになっていく幸せを噛みしめます。
(ああん、冷たーーーい)
普段の生活なんて嫌なことだらけです。
ありとあらゆるストレスにがんじがらめで・・・
それでも、
(あああ、最高。。。)
いまこの瞬間だけは別世界でした。
こういうときこそ、独り身の身軽さを実感します。
(ひいーーーん)
先週ショートボブにしたときの美容院でのやりとりを、唐突に思い出していました。
あの美容師のお兄さん、
(かわいいって言ってくれたなあ)
やっぱり・・・私に似合ってるよね、この髪型・・・
浅瀬で仰向けに寝そべったまま、いまの自分に思いを馳せます。
(ふーーー)
(山っていいなあ・・・)
離婚してからもう何年・・・?
誰にも頼らずに、ずっとひとりで生きてきた私でした。
(わかってる)
言い寄ってくる人たちがいないわけではありません。
私自身、ちゃんとわかっていました。
多少のことでさえなかなか妥協しようとしない自分が悪いのです。
わかってはいるけど・・・
最近は、
(ひとりでどこか田舎に引っ込むのもいいのかなあ)
そんなふうに思うことも少なくありません。
(来てよかった)
自然の中で、自分だけの時間を過ごしているという贅沢な気持ちにひたります。
日差しのまぶしさが、
(気持ちいい。。。)
透明感を際立たせるかのように水面を輝かせていました。
この幸福なひとときを噛みしめます。
(からだが冷えちゃう)
(いちどあがろう)
「ざぼっ」
立ち上がって、川からあがりました。
本当ならすぐにでもタオルでからだを拭いて、保湿すべきです。
でも、今日だけは別でした。
そんなのはなんだか面倒な気分です。
髪までずぶ濡れのまま、水平に開いたビーチチェアに仰向けになりました。
暑さの中、川辺の風が爽快です。
ここまでの運転の疲れもあって、目を閉じたら眠ってしまいそうでした。
トートバッグから出したメガネケースを開けます。
サングラスをかけました。
(ふーー、気持ちいい。。。)
色白の私です。
日陰にいるとはいえ、本当は日焼け止めをつけなければならないところです。
でもどうせすぐまた川に入りたくなるしなあ・・・
そんなことを、うとうとしそうになりながら考えていました。
あまりに心地のよい風に、
(ふーー)
うたた寝しそうになります。
でも、それもほんの一瞬のことでした。
「・・・・ん」
かすかな気配を感じて、意識がはっきり戻ります。
見当はついていました。
あの中学生くんたちにちがいありません。
(来ちゃったのか)
(どこ?)
寝そべったまま神経を研ぎ澄ませました。
距離にして15メートルぐらいでしょうか。
いちばん近くの大きな岩場の陰から、男の子たちの顔が2つ出ていました。
言うまでもありません。
ビキニ姿の女の人を見物に来たのです。
(ごめんね)
(あなたたちを相手にする気はないの)
正直、少しだけ小気味いい気持ちもありました。
自惚れでもなんでもなく、実際よりもかなり若く見られることが多い私です。
外見だけならたぶん28~29ぐらいに見えているはず・・・
それでも彼らの世代からすれば、もうじゅうぶんオバサン年齢のはずでした。
(それなのに)
中学生の男の子たちが、ビキニで寝そべっている私の姿をそっと覗いています。
(ねえねえ、まじめ少年たち)
(私・・・ほんとはあんまり若くないよ)
自尊心をくすぐられていました。
もし私が、年相応に見えていたなら・・・この顔じゃなかったとしたら・・・
彼らはわざわざ覗きに来たでしょうか。
(ああ・・・おませな子たち・・・)
追い払うでもなく、放っておいてあげました。
こう言ってはなんですが、私には関係のない男の子たちです。
しょせんは、たかが水着姿でした。
離れたところから覗かれているぐらいなら、実害はありません。
(中学生のころなんて)
(私も男の人とぜんぜん話せなかった)
だいじょうぶ、
(私と同じ)
明らかに真面目なタイプとわかるから・・・
だから、覗かれている側の私にプレッシャーはありませんでした。
不思議なぐらいに、おおらかな気分です。
よかったね、ボクたち・・・
(そういうことしてるのが)
(楽しくてしょうがないんでしょ)
思春期の彼らにすれば、この程度のことでもときめくような冒険感覚なのだろうなと思いました。
ビキニの女を『こっそり』覗きながら、
(もしかして罪悪感でいっぱい?)
その後ろめたいどきどきも、いつか彼らの夏の思い出の1ページになるのかもしれません。
(このぐらいなら大丈夫)
(知らんぷりしててあげる)
あまりの暑さに、肌の表面に玉のような汗が浮かんできていました。
チェアから立ち上がります。
(どきどきどき)
自然体を意識していました。
目元も涼やかな、おとなのお姉さんが颯爽と水辺に歩いていきます。
3歩、4歩、
「じゃばっ、じゃばじゃばっ」
浅瀬に入っていって、川底に腰を下ろしました。
さっきみたいに背中を倒して、頭からかぶるように全身で水浴びをします。
「じゃばじゃばじゃば」
「ざばざばざば」
(ひゃああ、冷たあい)
私にとっても最高のひとときでした。
こんなに奔放な自分の振る舞いを、そっと見守ってくれている人たち(中学生だけど)がいます。
渓流の水はどこまでも清らかでした。
全身の汗ばんだ肌を、
(ひゃああああ)
再び一瞬でリセットしてくれるかのような爽快感です。
(気持ちいいーーー)
(ああーん、最高。。。)
男の子たちが岩裏からじっとこっちを見ていました。
その事実に興奮して、
(だめえ、恥ずかしい・・・)
たとえようのない『非日常感』にどんどん没入していく自分がいます。
(ああ。。。)
幸せでした。
自分の行動を覗き見されてしまっているのに・・・
私が演じているこの『彼女』には、その認識が一切ないというシチュエーションです。
(あああん)
さらに背中を倒しました。
首を反らして、
「じゃばじゃばじゃばじゃば・・・」
頭のてっぺんからまともに水流を受けます。
(ひゃあああ)
(気持ちいい。。。)
ずれかけたサングラスを直しました。
頭といわず、顔にも直接水がかかりまくっています。
(あああああ・・・最高・・・)
立ち上がって水からあがりました。
このお姉さんは、痩せています。
ほっそり細身のスタイルで、華奢な肢体のビキニ姿でした。
河原の砂利をサンダルで踏みしめながら、
「ざりっ、ざりっ、ざりっ」
ビーチチェアに戻っていきます。
(悪い子たちだなあ、覗きなんかして)
(バレたら大変なことになるとか思わないのかなあ)
自分でもうまく説明できません。
純粋な衝動でした。
もうずーっと男と縁のない私なんかのことを、けなげに岩陰から覗いている少年たち・・・
彼らに対して親しみに近いような情がわいてきます。
(ねえ、ノゾキってそんなに楽しいの?)
(楽しいんでしょ?)
まったく気づいていない(ふりの)お姉さんでした。
トートバッグを肩にかけます。
水平に開いたままのチェアを抱えて、場所を移動させようとしました。
日なたに出て、
「ざりざりざりっ」
そのまま、彼らが潜んでいる岩のすぐ近くに持っていきます。
燦燦と直射日光に照らされている場所でした。
ものすごい明るさです。
(ボクたち、気をつけて)
(このお姉さんにみつかっちゃだめだよ)
タオルで軽くからだを拭きました。
よもや周りに誰かがいるなんて夢にも思っていない、そんな自然体の彼女です。
おもむろにビキニブラを外しました。
胸を露わにしたまま、
(どきどきどき)
トートの中から日焼け止めのチューブを取ります。
少し多めに手のひらに出して、手早く全身に伸ばしました。
(あああ。。。)
(おっぱい恥ずかしい)
ボブの黒髪を掻き上げます。
あらためてビキニブラをつけようとしかけて・・・
まあいいや、という感じでトートバッグの横に置きました。
落ち着いた物腰でチェアに腰掛けます。
そして、ごろんと仰向けに寝ました。
(どきどきどきどき)
色の濃いミラーレンズのサングラスです。
日差しの明るさもこれだけありますから、彼らから私の目は見えません。
一方、私からは・・・
すべてが見えていました。
(どきどきどきどき)
すぐそこの岩陰から・・・
私をみつめている男の子たちの顔・・・
(どきどきどきどき)
初めて、彼らの顔をちゃんと見ていました。
ああ、
(やっぱりこんなに若いんだ)
キャップの帽子をかぶった、丸顔の子と・・・
メガネをかけた小柄な子・・・
ふたりとも興奮を隠しきれない様子なのが、その表情からわかります。
(ううう、恥ずかしい。。。)
もちろん、気づかないふりをしていました。
こんなにキレイな顔の女の人が、おっぱいまる出しで寝そべっています。
凛と整った顔をしているのに・・・
かわいそうなぐらい貧乳でした。
それこそ中学生みたいな胸の膨らみに、乳首がぽつんと飛び出しています。
(あんまり見ないでえ)
すさまじい羞恥の気持ちに、
(ああ、だめだ・・・)
手で隠したくなるのを必死にこらえます。
(ボクたち)
(見るなら今のうちだよ)
彼らのためでした。
と、そんなふうに・・・
自らを安売りしている感覚に、自虐の快感がわきあがります。
毎日毎日、懸命に・・・
地道に仕事を頑張っている私なのに・・・
(ああん、こんなの私)
(恥ずかしいよ)
『衝動』がわきあがりました。
固唾をのんで覗いている彼らを、もっと喜ばせてやりたくてなりません。
簡単なことでした。
私が、このまま気づいていないふりを貫き通しさえすれば・・・
表向きは何事も起こっていないのと同じなのです。
(だめえ)
(見られてるのに・・・)
さすがに下を脱ぐまではできませんでした。
その代わり、
(だめえ、だめえ・・・)
仰向けに寝たまま、ビキニパンツの両横に左右の親指を差し込みます。
一瞬お尻を浮かせて、
「ずるっ」
恥丘が出るぐらいまで下にずらしました。
一定の場所にはっきり日焼けの跡がついてしまわないように水着をずらしてみせたのです。
アンダーヘアを半分ぐらいはみ出させてしまっていました。
(ひいいん、泣きそう)
サングラスごしに、男の子たちの表情を見ています。
明らかに目を見開いている様子に、
(いやん、いやあん)
自分のやましい気持ちを抑えることができませんでした。
からだを起こさないで、そのまま手だけをトートに伸ばします。
取り出した日焼け止めを手のひらに出しました。
パンツのきわどい部分を、大胆に横に引っ張って・・・
股間ぎりぎりまで塗り伸ばします。
(あああああ)
(そこにいるのに)
恥ずかしいなんてものではありませんでした。
頭の中が真っ白になって、自分で自分のやっていることがわからなくなります。
(いっそのこと)
もう我慢できませんでした。
煩わしくなったような感じで、ビキニパンツを太ももまで下ろしてしまいます。
男の子たちの前で下半身まる出しでした。
そして、
「ふう」
また脱力してみせます。
(あああああ、だめえ・・・)
全裸も同然でした。
ずり下げられたまま、裏返るようにねじれたビキニパンツ・・・
他に身につけているのは、このサングラスと両足のサンダルぐらいのものです。
(嫌ああああ)
背徳感でいっぱいでした。
恥ずかしすぎて耐えられない・・・
心の中で、
(もうだめ・・・はやくパンツを上げて)
こんな赤っ恥をかいてあげている私だって、普段は『超』まじめ女なのです。
(いまさらパンツ上げたって同じだろ?)
(このまま恥ずかしいとこ出しとけよ)
自虐の快感に脳みそがとろけそうでした。
彼らにもわかるように、右腕を『だらん』とさせます。
一瞬ぱかっと口を半開きにして、
「くかっ」
嘘の鼻いびきをしてみせました。
そして、「すーーっ・・・すーーっ・・・」
そこにいるふたりの耳にも届くように、小さな寝息をたててみせます。
(ああ、私・・・ばか。。。)
「すーーっ・・・すーーっ・・・」
もちろん本当に眠ったわけではありませんでした。
気を遣ってあげたのです。
まじめっ子の彼らが、憂いなく覗き見できるように・・・
今日のこの瞬間が、彼らふたりだけの秘密の思い出になるように・・・
(僕たちよかったね)
この人、うたた寝してるよ・・・
岩からもっと顔を出してもみつからないよ・・・
ふたりとも、にやにやしながら岩間から私のことを見ていました。
何も知らずに、
「すーーっ・・・すーーっ・・・」
まばゆいぐらいのまぶしい日差しに照らされている彼女・・・
(ああ・・見ないで・・・私、泣いちゃう・・・)
(私、ほんとはこんな馬鹿な女じゃないの・・・)
ここから先の出来事は、私にも本当に予想外だったことです。
心の準備もなく、
(え・・・)
という感じでした。
キャップ帽のほうの子が、そーーーっと岩裏から出てこようとしてきたのです。
(えっ?・・え?・・え・・・)
一瞬にして緊張が走っていました。
覗きがバレる確率の低い、安全な岩裏からわざわざ出てきてしまう意図が読めません。
(うそ、嘘・・・)
(まさか襲ってくるつもりじゃないよね)
「すーーっ・・・すーーっ・・・」
薄目を開けて、ミラーレンズごしに彼の様子を見ていました。
陳腐な表現ですが、
『うひょー!』
そんなおどけた表情でそっと近づいて来ます。
ちょっとだけ、ほっとしました。
乱暴してくるとか、そういう感じではないと察することができたからです。
(だいじょうぶ)
出てきたのは、帽子の彼ひとりでした。
メガネの子のほうは、相変わらず臆病そうに岩裏から顔を出してこちらを見ているだけです。
(どきどきどき)
終わりにしようと思えば、すぐにでも終わらせることができました。
気づいたふりをして悲鳴をあげればいいだけの話です。
でも、からだが動きませんでした。
頭の中が真っ白になってしまったまま、背徳的な興奮がとまりません。
(いやんいやん、あっち行って)
若いからこその、思慮の浅さなのでしょう。
みつかるかもしれないという自分たちのリスクに対して、あまりにも軽率すぎます。
大胆にも、私の傍らまで近寄ってきていました。
この子・・・ちょっと図に乗りすぎです。
彼女が、変わらず規則的な寝息を立てているのをいいことに・・・
おとな顔負けに鼻の下を伸ばしていました。
仰向け寝の私の足もとまで来て、じろじろ見下ろしています。
震えそうなほど屈辱的でした。
「すーーっ・・・すーーっ・・・」
私の股間を指差しています。
そして、
(ああん・・・)
あっちにいるメガネくんに向けて、うひょー顔をしていました。
〇〇〇が見えてるぞと、得意げになっているのです。
(もうだめ・・・だ・・、泣いちゃう・・・)
正直に書きます。
快感でした。
自分自身で演じているとはいえ・・・
うたた寝したままこんな辱めを受けている『彼女』がかわいそうでなりません。
(イヤあん、もう許して)
帽子少年の目が、私の下半身に釘づけでした。
瞬きもせずに股間の割れ目を直視しています。
(ひいん、恥ずかしい)
(恥ずかしいよ。。。)
被害者意識を煽られるような感覚に背筋がぞくぞくしました。
それぐらいに興奮するシチュエーションだったのに、
それなのに・・・
「すーーっ・・・すーーっ・・・」
(あっ、ばか)
私にとっては、さらなる衝撃的な展開でした。
調子づいた帽子少年が、いきなりポケットからスマホを取り出したのです。
(撮る気!?)
震えるような手つきで私に向けてきました。
(イヤあ、それはだめ)
中学生が私みたいな歳の女なんて・・・
写真に撮ったところで、さしてありがたみもないだろうに・・・
ただのいたずら感覚の延長だったとしても、
(いやーっ、いやああー)
撮られるこっちとしては、たまったものではありません。
目覚めたふりをして追い払えばいいとわかっていても・・・
からだが硬直して、もう動けませんでした。
(イヤあぁぁ)
本当に撮ったりしたら、
(許さない)
絶対・・・許さないから・・・
スマホを構える彼の緊張が伝わってきます。
(許さ・・・ない・・・あああ)
観念しました。
大丈夫・・・
(もし顔が写りこんだとしても)
こんなに大きいサイズのサングラスをしてる・・・
(ふざけんなよ、ふざけんな・・・)
葛藤している間すらありません。
男の子が、私の股間にスマホを近づけています。
ああ・・・
(こどもだからって)
(本当に許さないから・・・)
文章にするとどうしても長くなってしまいますが・・・
この後のことはすべて、実際にはほんの短い時間の出来事です。
「カシャアッ」
びっくりするぐらいの大きな撮影音でした。
シャッター音が鳴り響いた瞬間、
「きゃああっ!」
ビーチチェアから跳ね起きているお姉さんです。
同時に、スマホを持った帽子少年の腕を捕まえていました。
「だれっ、誰っ!?」
慌てふためいた素振りで、泣きべそになってみせます。
全裸同然のかわいそうな姿のまま、無我夢中で演技していました。
中学生だろうと、もう容赦するつもりはありません。
「嫌あああ、消してええ」
彼の手からスマホをもぎ取ろうと、思いっきり胸もとまで引っ張りました。
当然ながら、
「うわあっ」
大切な自分のスマホを失うわけにはいかない中学生の男の子・・・
振り払おうとする彼も、死に物狂いです。
「ほんとにだめえ、わたし困る」
もうひとりのメガネのほうの子も岩裏から飛び出してきていました。
私たちの傍らで、ただおろおろしています。
(ああん、最高。。。)
(絶対に逃がさない)
ずり下げてしまっていたビキニパンツが、ひざの間でぴーんと張っていました。
つかんだ手を振りほどかれそうになって、
「消させてってばあぁ!」
大のおとなが本気で泣きべそになってみせています。
「イヤあ、いやあああ」
この手を離せば、ふたりとも脱兎のごとく逃げてしまうとわかっていました。
だから、意地でも離しません。
後ろにいるメガネくんにお尻を見られまくりです。
(こっちの子もやらしい)
帽子少年にからだごと引きずられそうになって・・・
「ずざざざ・・・」
引っ張られまいと足幅を開こうとします。
「いやだあ、いやあー」
ふくらはぎまで落ちたビキニパンツが邪魔で、まともに踏ん張れませんでした。
へっぴり腰になって、
「嫌ああー」
泣きながらお尻を後ろに突き出します。
(ああああ・・・)
お姉さん、かわいそうすぎでした。
モデルみたいにキレイな顔の女の人なのに・・・
肛門までまる見えです。
後ろの男の子の目に焼きついているはずでした。
この人がう〇ちをするお尻の穴は、こんな形状をしています。
「嫌あん・・・嫌あ・・・」
さらに力まかせに引っ張られて、
「きゃっ」
涙声になります。
サンダルが脱げました。
さすがに、このまま長くは無理です。
そのとき、
「カシャアッ」
真後ろからあらたに別の撮影音が響きました。
メガネくんのスマホです。
(ああ・・・)
「カシャアッ」「カシャアッ」「カシャアッ」
「カシャアッ」「カシャアッ」
死ぬほど快感でした。
崩れ落ちるように地面にひざをつきながら、帽子少年の手を離します。
そして、
「きゃあああああー!」
ありったけの大声で悲鳴をあげてみせました。
砂利を蹴散らす勢いで、駆け出すように逃げていく男の子たち・・・
あっという間にその後ろ姿が小さくなっていきます。
(だいじょうぶ)
(ぜったい顔は撮られてない)
河原にひとり残されたまま、
(ばくばくばくばく)
苦しいほどに動悸がとまらない『私』でした。
(PS)
長文にお付き合いいただいてありがとうございます。
昔のようにそれなりの数の反響がまだあるようでしたら、時間をつくって続きを書きます。
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