おばあさんについて行くと、自販機隣りに昭和感漂う商店があった
古びた硝子戸を開けると、「さあ、上がって」と、おばあさんは私の腰に手を当てて中へ入るよう促す
なんとも不思議な引き寄せられるような感覚に囚われ、お店の中に入る
商品棚を横目で見ると、懐かしいお菓子や古びた玩具などが並べられ、奥には飲料棚やアイスケースもあった
おばあさんがゴソゴソと、店の奥からパイプ椅子を運んできて、私の前に置いた
そして、また奥に戻り、振り向きながら、番茶でいいかい?と言っている
「あ、はーい、お構いなく…」
もう自分でも何を言ってるのかわからなくなる
不意に声をかけられ、見ず知らずのおばあさんにお茶をいただくなんて
店の奥から、独り言なのか何か話し声が聞こえる
しばらくすると、お盆に湯呑みを2つ持って、おばあさんが出てきた
「よく来てくれたねえ」
と、にこにこと私の顔と身体を見下ろす
すると、奥から人影が現れた
腰の曲がったおじいさんだった
おじいさんは私を杖で指しながら、
「ああ、本当に似ている」と顔をくしゃくしゃにして震え泣いていた
うーん、これはもしかして、このお二人のお嬢さんか誰かに私が似ているんだ
泣いているということは、お嬢さんは亡くなってしまったか何か…
そんなことを想いながら、おじいさんの後ろを覗き込むと、薄暗い部屋にお仏壇が見えた
私は、お仏壇に何故か手を合わせたくなったので、おばあさんに中に上がっても良いか訊ねた
おばあさんは歓び、私の腕を取り、部屋へ案内してくれた
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