土曜日の午前4時。
周囲は真っ暗の中、反射テープを付けたウェアに、帽子をかぶり外へ出た。
いつもより早い時間に、日課のジョギング。
サングラスだと足元も見えないので、ノーメイクだった私は、素顔で街を駆けていた。
小さい雨粒が、顔や薄いウェアを濡らして行く。
湿気のせいで、すぐに息もキレて、汗も滲み出る。
身体に貼り付くウェアの不快な感触が、快感になってくる。
飲み物を買おうと、コンビニに入ろうとしたら、店から漏れてる灯りで、私の乳首が色までクッキリと透けているのが見えた。
サングラスをしていたらバレないと思ったが、中には男性客もいて、入るのを躊躇った。
結局、コンビニは素通りして、近所の公園に向かった。
少し冷えたのか尿意も、もよおしていた。
誰もいない公園に街灯が明るく道を照していた。
人気の無い公園のトイレに辿り着いた私は、女子トイレの前を素通りして、男子用トイレに忍び込んだ。
公衆トイレにしては、比較的清潔で、安心して個室に入った。
(どうせ誰も来ない)
と思った私は、扉を開けたまま、ウェアを下げて便器に腰掛けた。
人が近づく足音に注意しながら、膀胱いっぱいに溜まっていたオシッコを、男子トイレの便器に注いだ。
溜まっていたせいか、なかなかオシッコも終わらず、誰かが来るかも知れない不安にドキドキした。
幸い、誰も来なくて安心した私は、アソコを拭いて、流さずに個室を出た。
手洗い所の鏡で自分を見ると、完全に貼り付いたウェアで、オッパイが透けていた。
(急いで帰らないと)
焦る気持ちと、誰かに見せたいと思う気持ちが葛藤する。
時間の無い中、乱れた髪を手櫛で纏め、サングラスをかけて、走り始めた。
少し白み始めた街は、今にも人が家から出てくる気配を漂わせていた。
そんなスリルに、不安と期待が交錯する。
脚の筋肉が悲鳴をあげそうなペースで帰った。
幸い擦れ違ったのは、クルマや新聞配達のバイクだけ。
急いで玄関から中に入ると、シューズを履いたまま浴室へ直行した。
狭いユニットバスの中は、サウナみたいに蒸し暑く、シューズを脱いでウェアを床に脱ぎ捨てると、火照った身体に、冷水のシャワーを浴びせた。
ベトベトした身体から、汗を全て洗い流して、乾いたタオルで拭うと、服を洗濯機に放り込み、裸のまま廊下に続く土足の跡を拭き取った。
今日も明るくなったら、洗濯機を回して、コインランドリーへ行く。
この告白が終わったら、週末の日常が始まる。
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