すみません。
お友達から電話が掛かってきたものですから。
私にとって生まれて初めての体験を書いてみます。
私の住んでいる地区は、市街地から離れた山の手です。
住宅は、密集してなくて、敷地の中へ入れば、周辺の家からも、人目に付くこともありません。
そんなこともあって、覗きをされた家や洗濯物の下着を盗られた家も少なくありません。
先週の金曜日のことです。
いつもなら、車で買い物に出る私ですが、その日は、何故かエンジンがかからなくて、仕方なく自転車で買い物に行きました。
行きは、緩やかな下り坂が続いていますから、まるで天国なんですが、帰りは地獄なんです。
帰り道、息を凝らせながらペダルを踏んだ私でした。
家に着くなり、汗で濡れた身体を、シャワーで流そうと浴室へ行きました。
濡れたTシャツやストレッチパンツも脱いで、下着だけになった時でした。
洗面台の鏡に写っていた脱衣場の小窓の外で、何かが動いたようです。
私の家は、主人の両親と同居していますから、衣場や浴室の窓は、湿気を逃がすために、昼間は開けたままで網戸にしています。
誰かが覗いてる……義父はそんなことする人じゃないし、それに今日は、朝から釣りに出掛けて夕方まで帰って来ないはず……
誰?……もしかして、私が帰って来た時、お隣の家の前に、何かの営業マン風の男性が立っていたけど……
たしか白いYシャツにネクタイ姿……
窓から顔を出して見てみようとしたのですが、何故かその場から動けなかったのです。
きっと顔を合わせるのが怖がったのかもしれません。
鏡に写った小窓を見ていました。窓の下枠から人の頭が見えてきます。ゆっくりと静かに…
私は、窓に背中を向けたまま立っています。
もう鏡には、私を覗く人の顔が写っています。
やっぱりそう。さっき表で見た人……
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